吉川さおりコラム

2008年11月17日政策決定の重要性


『前の世代に行った意思決定が、将来の選択に大きな影響を及ぼす』

政策決定の重要性は、上記にあると私は考えています。

今、この瞬間に行われる政策決定であったとしても、
その決定が将来世代の選択の幅を広げるか、
それとも狭めてしまうかを決めていくことに繋がるからです。

今、毎日のように新聞紙上を賑わせている定額給付金には、
将来世代のみならず、今を生きる私たちにとってもツケを残す
政策決定となる要素しか見当たりません。

政策決定の前には、もちろん政策課題の設定が
行われるのですが、その政策課題の設定にも疑念を
抱かざるを得ない状況が山積しています。

具体的に解決すべき公共的問題(ある社会の中に起こっている
皆に関わる社会問題など)を政策課題として設定する課題設定が
一般的ですが、一連の流れを概観すると以下のようになります。

[政策実施・政策変容]

課題設定 → 政策案の作成 → 決定 → 実施 → 評価

定額給付金は、国民=生活者が本当に今必要としていることなのか
という根本に関わる部分はもちろん、景気対策なのか生活支援対策なのか、
方針が未だにぶれ続けており、課題設定そのものに問題があるのは明白です。

また、政策の要素から見ても不備だらけです。

[政策の要素]

1. 目的
2. アウトプットの内容・量
3. 投下可能な資源量
4. 利用可能な手段・手法
5. 実施する組織・体制
6. 抵抗に対する手段

二兆円もの税金を使って、今、政策決定し、
実施しなければならない政策であるとは、とても言えない状況です。

二兆円あれば、雇用対策や社会保障制度の充実など
他の政策課題を少しでも前進させることが出来ることを考えると、
とても虚しい気持ちにさせられてしまいます。

それにもし、定額給付金が景気対策であれば、
それが消費に回らなければ意味がありません。

ただ、将来の社会に不安がある現状では、給付金が口座
振り込みということもあり、そのまま貯蓄に回る方が多いと考えられます。

だからこそ、今、必要な政策は、将来に安心が
持てるような社会保障制度の再設計や雇用対策です。

何が今、本当に必要な意思決定なのかを判断するために、
一日も早い解散総選挙が必要であると、強く感じています。