吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

政治倫理審査会幹事懇談会

2024年6月19日

第213回国会は、参議院において実質的に初めてとなる政治倫理審査会が開会された国会となりました。

会期終了予定日が6月23日であることを考えると、今回の政治倫理審査会幹事懇談会が会期中では最後の開催となる見込みです。

今回の政倫審幹事懇においては、
(1)幹事会協議案件について
(2)参議院政治倫理審査会規程第17条により出席を求めた議員29名の取扱いについて
の2点を協議しました。

事案が継続中であるため、詳細までは控えたいと思いますが、規程第17条「審査会は、審査のため必要があるときは、審査の申立てをされた議員等の出席及び説明を求めることができる。」について、5月17日の審査会において、全会一致で議決を行ったものです。

議決後、審査会会長名による公文書を29名それぞれの議員に対し、規程に基づく議決を正式に行った旨を通知しているところです。よって、その後の出席と説明に応じる議員の有無について確認等を行いました。

残念ながら、6月19日の幹事懇時点において出席や説明をするとした議員はいらっしゃいませんでしたが、これで審査を終えることは困難です。

よって、幹事懇では様々な観点から意見交換を行った上で、与野党を含む幹事会の総意として、審査は終わらないこと、引き続き協議することを確認しました。

審査会会長からは、2月の申立て以降3名の弁明に留まったことは残念であること、規程第17条に基づく議決は重いこと等に鑑み、引き続いて協議を継続して欲しいと発言がありました。

実際、5月17日の議決の前の意見表明でも申し上げたことですが、事案は終わりません。

5月17日の政倫審の意見表明では、以下述べています。

「昭和60年の議院運営委員会理事会における申合せでは、『申立てを行った委員がすべて委員でなくなった場合においても、事案は存続するものとする』旨が定められています。仮に申立ての審査が進まず、本審査会の構成が変わっても事案が残り続けることは、すなわち、今回の問題が解決せず、国民の政治不信が継続することにほかなりません。」

つまり、事案は残っているのです。

具体的に、昭和60年の議院運営委員会理事会における申合せの該当箇所をお示ししたいと思います。

政治倫理審査会に関する申合せ(昭和60年10月14日 議院運営委員会理事会申合せ)

1.審査会の審査は、会期にかかわらず継続して行われるものとする。
2.事案の審査中、当該事案の申立てを行った委員がすべて委員でなくなった場合においても、事案は存続するものとする。
3.審査会の運営は、委員会の運営に準ずるものとする。

今回の事案は、個人の判断で発生したことではありません。構造的な問題が存在するからこそ、長期間にわたって、集団的・組織的に不記載等が行われていたのです。

これに関しても、2月27日の申立て趣旨説明でも、5月17日の意見表明でも触れています。例えば、5月17日は、以下のように申し上げました。

「なお、3月に本審査会で行われた弁明及び質疑が公開で行われたことが、本審査会への出席を躊躇させる要因になっているかもしれませんが、2月27日の申立ての趣旨説明で述べた『この場において個々人についてあげつらうのではなく、冷静な審査を行うことで、今回の問題の構造を明らかにし、二度とこうした事態を発生させないことにつなげたい』との思いはまったく変わっておりません。

実態の解明に少しでもつながるならば、参議院政治倫理審査会規程第22条第1項に則り、原則どおり、審査会は傍聴を許さず、非公開で行うことで構わないと考えます。

それでもなお出席が得られないとなれば、国会法第124条の3に基づき、政治倫理の確立のために設置された本審査会を無視し、もはや事案に真摯に向き合うつもりがないと言わざるを得ません。」

今回の問題の構造を明らかにし、二度とこうした事態を発生させないことにつなげたいと思いますし、そうすべきであると思うのです。

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