本会議で討論(12/14)2016年12月28日
12月14日は、当初会期11月30日から
13日間延長された延長国会の会期末でした。
延長の原因をつくったのは、TPP承認案、
関連法案の衆議院の審議に際し、閣僚等に
よる立法府を冒涜する繰り返しの発言、政府と
巨大与党の驕りと緩みが原因ですから、大義
なき会期の延長に、私たちはそもそも反対でした。
しかし、その延長国会に入ってから、与野党の
合意を基本とする議員立法であるにも関わらず、
与野党間で合意が全く調わないカジノ法案が
衆議院内閣委員会で強行的に審議入りしたうえ、
たった5時間33分の質疑のみで採決が強行され、
異常な形で参議院に送付されてきたのです。
もちろん、そのような形で送付されてきた議員
立法の参議院での審議入りについては、議運
理事会の場でも一貫して強く反対し続けましたが、
数の力には叶わず、審議入りする以上、開かれた
国会の場での審議に応じてきました。
そのような中、迎えた延長国会最終日。
延長国会の最終日は、カジノ法案の取扱いを巡って
巨大与党に対し数の力が遠く及ばない中、野党
第一会派として、最後の力を振り絞ったという形容
がふさわしいのではないかと個人的に感じています。
参議院議員定数242に対し、私たちの会派所属
議員数は、たった50です。できることも取り得る
手段も限られています。しかしながら、良識の府
としてできること、その対応を会派の三役に一任し、
その結論について議運筆頭理事として精一杯やった
という形になり、急きょの本会議討論にも臨みました。
しかしながら、まさか内閣提出法律案ではない、
議員立法のしかもカジノ法案1本のみで、会期を
「再」延長するとは思いもしませんでした。
結果として、政府はカジノ法案1本の成立を
期すため、会期を3日間「再」延長し、12月
17日までとしたのです。
今回の臨時国会は、私たちの会派が数を50に
まで減らして初めての国会でしたが、多くのことを
学び、考えさせられる国会となりました。
私は、議院運営委員会の筆頭理事として、参議院
通常選挙を経て1年間を通じて議院運営の最前線
に立たせていただいたことになります。
この1年を通じて改めて強く感じたことは、
三権分立の均衡、抑制関係が崩れつつある
のではないか、ということです。
今は、行政府である内閣が強すぎます。
例えば、内閣提出法案の提出の仕方ひとつ
とってみても、国会への束ね法案割合のここ
数年の顕著な増加等、法案提出の在り方を
はじめ、審議の在り方、与党内でも十分に
意見を言えない雰囲気等が醸成されている
ような気がしてなりません。
私は立法府に身を置く議会人として、そして
また議会のチェック機能を果たす野党第一会派の
1人として、国民に開かれた国会の場で少しでも
多くの議論ができるよう、決してあきらめることなく
精一杯努力を続けてまいります。
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