吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

経産部門会議 2015年03月19日

2015年3月19日

経産部門会議では、ガスシステム改革について、
全国ガス労働組合連合会よりヒアリングを行いました。

今国会で提出された「電気事業法等の一部を改正する等の
法律案」は、電力、ガス、熱供給に関するエネルギー分野の
一体改革をなすための法律案であり、電力システム改革に
ついてはこれまでの部門会議でヒアリングを行い、個人的
にも現地実情視察を行うなど、理解を深めてきたところですが、
ガスシステム改革については、一度ヒアリングを行っただけ
でしたので、貴重な機会となりました。

都市ガス事業と電気事業との違い、供給区域、つまりインフラ
整備状況は都市ガスは国土面積の6%弱で、しかも導管網は
全国でつながっていません。

一方で、電気事業は送配電網が全国を網羅しているなど、
様々な点で違いがあります。

先日の日本ガス協会からのヒアリング時にもガスシステム
改革に関する受け止めで、小売全面自由化について前向きに
対応すること、導管部門の法的分離については、様々な懸念が
あるため省令等での対策が必要であることが示されました。

併せて法的分離の施工前と施工後のそれぞれにおいて、
実効性ある検証を行うこと、働く者の懸念を払拭する必要性
について触れられました。

この懸念を具体的に裏付けるものとして、東日本大震災の
対応時の事例が示されましたが、これがとても印象に残りました。

導管分離に対する懸念として、保安・災害時対応への影響として、
大規模災害時には、入社以降複数の部門において必要なスキル、
経験を身に付けた人材が必要となり、そうした人事交流が可能と
なるような制度設計について言及がありました。

東日本大震災時には、小売・スタッフ部隊も含め、全社を挙げて
緊急電話受付を行ったことで、導管部隊がガス漏れ対応等の
現場作業に専念でき、二次災害の防止につながったそうです。

また、現在は小売部門に従事していても、かつてその業務に
携わっていた経験者を臨時で集め、人手が足りない現場復旧の
応援に加わり、復旧作業を早期化できた実例をうかがいました。

大規模災害時の初動対応には部門間の連携が重要であることを
改めて認識しましたので、これらを踏まえて法案審議に臨みます。

ただ、今回の法案は、ガスも電気も熱も経産省設置法も束ねて
電気事業法等の一部を改正する等の法律案として提出されて
しまっていますので、ガスや熱の質疑がどれほど行われるのか
気になる点ではあります。

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