吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

議院運営委員会

2021年6月15日

第204回国会会期末を翌16日に控え、6月15日は終日、様々な動きに翻弄されることになりました。

9時1分に衆院に内閣不信任決議案が提出され、これまで定着した国会運営の慣例に伴い、不信任決議案の処理が終わるまで、衆参ともにすべての本会議・委員会の動きは止まりました。

内閣不信任決議案は、仮に可決されれば、憲法第69条の規定に基づき、内閣総辞職か解散を伴うものであり、その性質に鑑みれば当然ですし、院の構成に関わる事項だからといって、参議院でそれを先に処理した例も国会運営のルールが確立して以降は例がないのですから当然です。

しかしながら、14日夕刻の議院運営委員会理事会で、定着した国会運営の上記ルールを覆す、内閣不信任決議案が提出されていても、それが扱われる前に参議院本会議を開会するという、考えられない提案が最大会派から幾度もありました。

定着した国会運営のルールと内閣不信任決議案の持つ性質からすれば常軌を逸した最大会派からの提案であったため、3度目に再開した議院運営委員会理事会において、私をはじめ複数の野党議運理事が主張した国会運営の基本どおりに参議院の運営もなされることとなりましたが、およそ信じ難い理事会となりました。

定着した国会運営の基本を最大会派自らが覆してしまう議事日程になってしまうところだったためです。

衆院で内閣不信任決議案が否決されて以降の議事日程としては、下記の日程となる見込みでした。

議院運営委員会理事会→議院運営委員会→本会議という運びとなり、予定された議事が終了した時点で散会です。本会議が開会されれば、そこで予定された議事はすべて終了するためであり、追加は何もないからです。

しかしながら、議院運営委員会理事会において、本会議で予定された議事日程が終了以降、念のために「休憩」として欲しいとの話が最大会派からあったのです。

既に夕刻となっており、予定された議事を終了するだけで18時30分近くになります。

予定された議事が終了するのであれば、「散会」するのが筋ですし、その後にもし何かあるのであれば、不信任決議案も否決されてしまった以上、会期終了日である翌16日に本会議が開会されるのは自明の理であり、その本会議で扱うのが筋です。

しかも、その前日の議院運営委員会理事会において議会の先人が築いてきた定着した国会運営の慣例をいとも簡単に覆す提案をされた最大会派からの議事日程が終了してもなお、本会議「休憩」の提案であったため、受け入れることはできませんでした。

そのため、議院運営委員会で本会議の議事日程に「休憩」を追加するという最大会派の動議に対し、反対の意見表明を行いました。

しかしながら、本会議は予定された議事日程をすべて終了したにもかかわらず「休憩」となり、結果としてその後、議会運営の常道から外れた形で法案の「緊急上程」が行われ、夜中に本会議が再開、挙句の果てに延会にまで至ったのです。

活動記録