第204回国会における束ね法案
第204回国会の内閣提出法律案は、最終的に63本となりました。
うち、本則で3本以上の法律案を束ねた内閣提出法案は、実に26本にも上ります。私は、今から5年前以上前、「束ね法案に関する質問主意書」を皮切りに、質問主意書や本会議、委員会で束ね法案が招来する国会審議の形骸化等の問題点について指摘を重ね続け、確実にその割合が減ったときもありました。
技術的に束ねざるを得ない改正法案があるのもまた事実ですし、束ね法案が一概によろしくない、と言っているわけでもありません。
しかしながら、今次国会はとにかくその割合が高いと言わざるを得ません。今次常会の閣法の中で、特に束ね方に問題がある法案として、「銀行法等の一部改正案」を例に、久々に束ね法案に関する質問主意書を4月9日に提出しています。
そこでは、今次常会の内閣提出法律案の本数等を絞ったのか否か(束ね法案が多いと必然的に本数は絞られることになります)や束ね法案による作業の煩雑さ、困難さについても問うており、一回目の答弁を待っているところです(答弁予定は4月20日)。
ほかに、とにかく束ねた本数が多いのがデジタル改革関連法案です。
参議院で予算案3案を審査中の3月に衆議院で早々に異例の審議入り、早々に衆院を通過してしまいましたが、新規制定法4本と束ね法案1本(この中に59本)を一括審議するという、丁寧とはほど遠い形で審議が行われています。
参議院では4月14日の本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りしました。
内容もさることながら、法案提出と一括審議で済ませてしまうあり方については、個人的に思うところが多々ありますし、これだけの本数を束ね、なおかつ所管が寄せ集めの担当者であれば参考資料の誤りが多発するのもどうしようもない側面があるとも思うのです。
今回のデジタル改革関連5法案の法案名は下記のとおりです。
[デジタル改革関連5法案]
〇デジタル社会形成基本法案(新規制定)
〇デジタル庁設置法案(新規制定)
〇デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案(59本の束ね法案)
〇公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律案(新規制定)
〇預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律案(新規制定)
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