迫る第26回参院選
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参議院比例区は、全国をひとつの選挙区とするいわゆる全国区だ。
重点地域を決め、そのエリアで重点的に得票しようとする予定候補者もいれば、私や石橋議員のように全国をまんべんなく回って選挙本番に臨む予定候補者もいる。
かつての参議院全国区は残酷区とも言われたそうだが、言い得て妙だと思う。
改選が近づくにつれ、小さなキャリーケースにパソコンとありったけの名刺や資料を詰め込んで、毎日違う宿に泊まり歩くことになるのだが、早朝から行動をはじめ、集会や集まりでの挨拶の機会をいただいた後、翌朝の行動地に移動し始めるのは夜になる。
必然的に宿へのチェックインは夜中になることもしばしばで、そこからメール等をチェックしたり、資料を読んだり作ったり、当日いただいた名刺等を整理したり、あとは荷物を少なくするために洗濯などもするのである。
これが相当期間続くため、体力と気力がなければ追いつかない。
ただ、行く先々で多くの方にお世話になりながら大勢の方に会い、声を聞かせていただき、ひとり一人の皆様に貴重な時間をいただくわけだから、たとえどんなに辛い局面があったとしても、予定候補者としてこれほど幸せなことはないだろう。
選挙に立候補しようとすることは、とてつもなく多くの人に迷惑をかけ、とてつもなく多くの人を巻き込んで、お世話になり、候補者は存在し、公示と投開票日をを迎えることができるのだ。
政治に縁もゆかりもない環境に生まれ育ち、会社員として仕事していた私は、今も不思議な感覚にとらわれることがある。
政治は一票では変わらない、と言われることもあるが、全国比例の選挙に挑戦して実感するのは、ひとり一票しかないその一票の積み重ねで私は議席を預けていただいているという紛れもない事実である。
全国比例は、ずらっと居並ぶ候補者の中から「吉川さおり」や「石橋みちひろ」と個人名をわざわざ書いていただく選挙だからなおのこと。参議院比例区に有名人が立候補する傾向があるのはこのためだが、私は有名人ではないため名前を書いてくれる人は応援してくれる人にほかならない。
そういった意味において、何人かの候補者のうちから一人の名前を書く選挙区選挙とは異なり、明確な思いを持って個人名を書いていただけない限り得票できない参議院比例区選挙の一票は、いろんな意味で格別だと思っている。
私は今回非改選のため、3期目を目指して活動中の石橋みちひろ議員を応援しているが、コロナ禍で上記のような活動はできなくなっている。
私自身、これまで改選・非改選に関係なく、時間があれば全国をぐるぐる回り続けていたのだが、2020年に国内初の新型コロナウイルス感染者が確認されて以降、全国的な活動も止まってしまい、本格的な活動再開が見えない中、第26回参院選を迎えることとなる。
新人・現職問わず、おそらくどの予定候補者にとってもコロナ前と比べると十分な活動がかなわないまま、公示日を迎えることになるのだろう。
改選後の参議院や国政全体を取り巻く政治風景は誰にも分からない。ただ、与党と野党が切磋琢磨する政治状況が政治に緊張感とバランスをもたらし、行政の不正・不当な活動を防ぐことにもつながるからこそ私たちは踏みとどまらねばならないと思う。
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