議院運営委員会(2021年3月12日)
本会議後に再開された議院運営委員会では、第3委員会室において国会同意人事の所信聴取と質疑が行われました。
内閣から国会に提示された国会同意人事案件のうち、人事官や公正取引委員会委員長などの候補者については、議院運営委員会を開会してその所信を聴取し、質疑を行うこととしています。
今回の国会同意人事案件においては、議運委で所信聴取の対象となっている人事官候補者が含まれており、所信聴取と質疑を行いました。
私たちの会派は、2人の質疑割当てがあったこともあり、私は人事官候補者に対して最後の質疑者として10分の質疑を行いました(同意人事の質疑は、各会派10分ずつの例です)。
今回提示された人事官候補者は新任の方ですので、公務部門に対する基本的な考え方についてうかがいました。
〇人事官候補者に対する質疑
1.平成21年に国家公務員の人事評価制度が導入されてから10 年以上が経過し、取組としては定着してきているが、適切に能力・実績が評価されているかについては疑問もある。人事院では、新たな人事評価の議論を行うため令和2年7月「人事評価の改善に向けた有識者検討会」を設置し、議論している。公務部門は定量的に成果を測りにくく、数値で達成目標を設定することが難しいという特質があると考えるが認識はあうか。
2.数値で測れないものを公務部門における能力、実績に応じた人事評価の適切な在り方、人事配置、昇進管理、給与処遇に反映していくか、考え方を問う。
3.3月1日の第7回「人事評価の改善に向けた有識者検討会」では、「人事評価の改善の方向性について(案)」と題する資料が配付されたようだが非公開とされている。人事院が人事評価についてどのような改善を検討しているのかが見えてこない。「国民全体の奉仕者」たる国家公務員の評価の在り方については、できる限りオープンに議論していくことが、評価する者・評価される者だけでなく国民にとっても望ましいのではないか。議論の過程や資料をできる限り公表し、透明性を高めるべきと考えるが、情報公開に関する考え方を問う。
4.今次国会では、政府の国会提出資料に不備や誤りが続出している。私は以前、幼保無償化に係る内閣府令に96か所もの誤りが発覚し、官報正誤が行われた例について何度も取り上げてきた。内閣府令については委員会質疑(2020年11月24日総務委)で、3名体制だったと答弁を得ている。チェック体制を強化したとしても、従来の業務に加えチェックも行うとすれば、単純に業務量が純増することになり、人の労力と時間は有限である中で、業務の内容・量と人員配置のバランスが不適切な可能性がある。新型コロナウイルス感染症対策もしかり、人員を増やすことによって、1人あたりの業務を減らすという観点も必要になってきているのではないかと考えるが、見解を問う。
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