吉川さおり 参議院議員(全国比例)

事務所だより

本会議にて委員長報告(7/3)

2015年7月5日

参議院本会議にて、委員長報告を行いました。

・特許法等の一部を改正する法律案
・不正競争防止法の一部を改正する法律案

この両案を一括して議題とし、経済産業委員会で審議
してきたことから、両法律案について報告を行いました。

特許法等改正では、社員が職務上の研究で発明した
新技術についての特許は、あらかじめ企業が保有すると
定めてもよい、とすることなどの改正が行われます。

これは、社員が発明した特許の取り扱いについて、
あらかじめ決めておくことで、特許を巡る社員と会社の
紛争が減らすことができることを見込んだものです。

これまでの特許法では職務発明に対する「相当の対価」
が支払われるとされていたものが、今後「相当の利益」に
変更されますが、これを巡る質疑が委員会では多く交わされました。

また、この具体的内容に関しては、法改正後に経産省が
指針(ガイドライン)を策定することから、指針を策定する
産業構造審議会での議論が重要になります。

一括審議したもう一つ法案である不正競争防止法は、
数年前から技術情報の海外企業への漏えい問題が
深刻化していることに対処する法改正を行うものです。

例えば、営業秘密を盗み出そうとするのを防ぐため、
罰金額を大幅に引き上げること、被害届を出さなくても
警察等の捜査機関が取り締まれるようになったことなど
です。法案審議の際には、経済産業委員会の審議では
珍しく、警察庁の政府参考人を何度も指名することとなりました。

いずれにしても、両法律案の成立によって、我が国の
知財戦略の在り方が変化することに相違ありません。

法改正の趣旨や具体的内容について、広く関係者等に
周知徹底が図られるよう、政府の取り組みを注視して
いきたいと思います。