ノーベル賞受賞者に対する祝意表明
参議院は、昨年2月に引き続き、ノーベル賞受賞者の
大隅博士を議長応接室に迎え、祝意表明を行いました。
私も議院運営委員会の理事の一人として、議長や
副議長、議運委員長とともに同席させていただきました。
議長応接室においては、議長・副議長・議運委員長と
議運理事が出席し、議長から両氏に対し祝辞及び記念品が
贈呈され、その後懇談が行われ、私も発言の機会をいただきました。
大隅博士はご挨拶の中で、若手研究者のためにも
これからも力を尽くしたいとのお話があり、懇談の
中で、昨年参院にお越しになられた2人の受賞者にも
お伺いしたことを質問しました。
若手研修者の育成の在り方と最近の研究環境についてです。
興味深いお答えが返ってきました。
最近の社会全体にも通じることではないかと捉えています。
・過去は比較的自由な雰囲気の中で研究を行うこと
ができ、失敗も許される雰囲気があった。つまり、
失敗を受け入れる雰囲気があったし、そうでないと
研究の成果は出せない。
・今は、短期間で成果を出さないとならない雰囲気
があり、若手のポジションが非常に少なくなっている。
・ここ数年においては、裾野が広がっていくことが
大事と認識され始めているものの、若手研究者の先が
見通せない時代であることに相違ない。
・30~40代の研究者が任期付であると、その下の
世代はその背中を見ており、先が見通せないとなると
20~30代の世代は、まずドクターを選択しなくなる。
・決して若者が悪いわけではない。研究者は
以前から先は見えないものだが、過去は「何とか
なる」という雰囲気があり、思い切って海外に
飛び出すこともできたが、今は先が見通せない中、
海外にも出て行くことができない。
・エリートだけ育てる、というスタイルでは
日本の研究は進まないだろうし、企業の研究者
も大事にするという文化が薄れているのではないか。
というようなお話でした。
日本社会全体に通じる問題でもあると
30~40代の世代に該当する私は強く思います。
大隅博士のお話しぶりは、そこから温かい
人柄を感じると同時に、若手研究者が希望を
持てる環境を、という強い思いを感じるものでした。
政治に何ができるのかを改めて考えています。
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