吉川さおり 参議院議員(全国比例)

国会質疑録

第192臨時国会/議院運営委員会(2016年12月14日)

2016年12月14日


延長国会最終日の12月14日は、急な本会議登壇に
加え、これまた突然、議院運営委員会で意見表明に立ちました。

議運委での意見表明は、全くのノー原稿でした。議長不信任
決議案に続き、議場内で提出した内閣総理大臣問責決議案は、
議長不信任決議案同様、本会議で扱われるべき状況であるにも
関わらず、与党が扱う判断を避けたからです。

問責に値する理由は、決議案に幾つもの理由を記載しており、
扱われない理由を探す方がむしろ困難である状況でしたし、
何より決議案としての要件を満たしていました。

しかしながら、与党は問責決議案を扱わないということをまたしても
数の力で決したのです。そのようなことを数の力で押し切る以上、
問責に値する理由を、そしてそれが数の力によって扱われなかった
ということを、議運委の会議録に残さねばならない、そんな思いで意見表明に臨みました。

問責に値する理由は幾つもありましたが、私自身がこだわりを持ち、
今年の常会で数度にわたって同じテーマで質問主意書を出し続けた、
行政府から立法府への法案提出の在り方について、取り上げることにしました。

立法府は、行政府の下請け機関ではありません。
開かれた国会の場で、法案の問題点や課題を明らかにし、より良い
法律をつくり、その運用をしていくための議論をしなければならないにも
関わらず、ここ数年、国会に何本もの法律をまとめて1本で提出する
束ね法案の割合が急増しているのです。

これが国会での議論を制約し、論点を分かり辛くし、国会議員の
表決権を奪い、結果として国民の皆さまにどのような法律が実際に
議論されていたのかを見え辛くしているのです。

立法府の矜持として、与党に議席がある議員も、野党に議席が
ある議員も、本件に関し、問題意識を強く持つべきだと考えています。

そして、意見表明の最後に指摘したことは、今回のカジノ法案に
ついてです。衆参の内閣委会議録を読んで気になった箇所がありました。

カジノ法案は議員立法として提出されましたが、現行刑法において
カジノは賭博罪にあたり、違法です。内閣提出法案として提出できない
から、議員立法という形をとったということを認めた法案提出者の答弁を
引用し、まさか議員立法1本で国会の再延長をすることはないだろう、
ということを指摘して意見表明を終えました。

議事録一覧

意見表明について、参議院webページからそのまま引用しています。
ご覧頂ければ幸いです。