第190回国会における束ね法案
今国会の内閣提出法律案は過去最少の55本です。
今年は、第24回参議院通常選挙が予定されて
おり、大幅延長が難しいことなども念頭にある
と思いますが、過去最少となっている要因の
ひとつに、いわゆる「束ね法案」が関係して
いることも考えられます。
私は、立法府に身を置く議会人の一人として、
行政府が法案を束ねて提出してくることにより、
束ねられた中にどのような法案が含まれているか
分からないことによる、国民への情報公開という
観点、個々の法案の詳細な議論が制約されること
による国会審議を形骸化しかねない観点等から、
「束ね法案」について、これまで問題点を指摘して
きました。
「束ね法案と一括審議-その1」
「束ね法案と一括審議-その2」
「束ね法案と一括審議-その3」
「束ね法案と一括審議-その4」
「束ね法案と審議時間」
今国会の内閣提出法案は、55本とされています。
議院運営委員会理事会で、国会召集前に内閣官房
副長官から提出予定法案の説明を受けた際、束ね
法案の割合について資料を求め、提示を受けたところ、
55本のうち、本則で3本以上の束ね法案は、実に
20本にも上ることが明らかになりました。
ちなみに、昨年の第189回国会の束ね法を幾つか
紹介しますと、
「内閣の重要政策に関する総合調整等に関する
機能の強化のための国家行政組織法等の一部を
改正する法律」=92本
「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の
推進を図るための関係法律の整備に関する法律」=19本
「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に
資するための自衛隊法等の一部を改正する法律」=10本
「電気事業法等の一部を改正する等の法律」=7本
という具合です。
上記でいえば、前者2法は束ねざるを得ない側面を
持つ法案ですが、後者2法は、束ねることによって、
詳細な議論が制約され、国会審議が形骸化された側面を
持つものだったと考えます。
なお、全ての束ね法案が問題なのではなく、立法府の
審議を形骸化させてしまう側面を持つ束ね法案が問題
なのだと考えています。
これらの問題意識を踏まえ、立法府と行政府の
在り方や国会審議の在り方等の観点から、質問
主意書を提出することにしました。
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