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国会質疑録
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2008年4月23日国会質疑録

災害対策特別委員会議事録‐2/7

○吉川沙織君

では次に、緊急地震速報と関連をいたしまして、昨年の
2月から運用をされております全国瞬時警報システムがあります。

消防庁は、この緊急地震速報を昨年2月から
運用されている全国瞬時警報システムで
市町村の防災無線から流すと発表されています。

現在、全国瞬時警報システムを
活用して緊急地震速報を流すことができる
市区町村数について、消防庁にお伺いをいたします。

○政府参考人(岡山淳君)

お答えいたします。

全国瞬時警報システム、Jアラートについてで
ございますけれども、平成20年の4月21日現在で
97団体、このうち市町村のレベルですと57の
市区町村において情報の受信等が実施されておりまして、
このうちの56、1つを除いて情報を同報無線等で配信すると
いうことが行われているところでございます。

○吉川沙織君 

昨年9月、報道によりますと8ということですから、
どんどん数が増えているということは評価するに
値すると思います。

ただ、すべての市区町村等にこの設備が
ちゃんとつくられるよう、国が財政面を始めとしてイニシアチブを
取ることが必要であるということは指摘しておきたいと思います。

さて、これに関連して、全国瞬時警報システム、Jアラートは、
防災無線があって初めて住民の皆様の耳に届くものです。

スピーカー等から聞こえてくる情報を
頼りにされているという場合も多いと言えます。

市町村の防災無線は、市町村庁舎等から住民に
対し迅速かつ確実に伝達をすることができるもので
ありますが、これ、市町村の防災無線システムの
現時点での整備状況について、お伺いをいたします。

○政府参考人(岡山淳君)

同報防災行政無線は、先生おっしゃいますとおり、
住民の方に情報を一斉に伝達することが可能で
ございますので、災害時における防災情報の伝達には
大変有効なものでございます。

平成19年3月31日現在の整備率でございますけれども、
市町村ベースで見ますと、全国平均で約75.2%となっておりまして、
整備は着実に進展しつつあるところでございますけれども、

消防庁といたしましては、地方債と普通交付税措置を
組み合わせました防災基盤整備事業などによる
財政支援を講じながら、引き続き地方団体に対して
整備を強く働きかける所存でございます。

○吉川沙織君 

今御答弁の中で着実に進展をしつつあるとおっしゃいましたが、
着実に進展して75.2%、残る25%がまだ未整備という状況でございます。

市町村の防災無線は地域住民の皆様の命を
守るために一刻も早く整備をしなければなりません。

今おっしゃったように、いろんな財政措置を講じて
いただくことは必要不可欠であり、是非早くやって
いただきたいと思っております。

ちなみに、現在はこれ基本的にアナログで
同報系の無線流されていますけれども、今後、
デジタル防災無線、市町村の防災無線レベルでも
デジタル化をするということが国の方針で決められております。

ただ、これ今答弁の中でおっしゃったように、
財政的な負担が物すごく掛かるということが言われています。

最近、今月の報道では、とある町で、工事費2億4,675万円を
掛けて市町村デジタル防災無線を導入したという報道もございます。

今後、国として、アナログもまだ整備できていないのに、
デジタルに移行する際、どれぐらい国として負担をする
覚悟があるのか、それについてお伺いをしたいと思います。

○政府参考人(岡山淳君)

お答えいたします。
デジタル化を推進しているところでございますけれども、
従来のアナログ方式の同報無線ですと、音声を一方的に
住民に対して伝達する方式ということがございます。


他方、デジタル方式の同報無線では、音声を
住民に伝達する以外に、例えば河川水位などの
テレメーター機能や避難所との電話連絡、文字情報の
伝達が行えるなど双方向の通信が可能となっております。

このようにデジタル方式を導入することによりまして、
防災活動が迅速かつ的確に行えますところから、
その整備をお願いしているところでございます。

なお、財政面におきましては、デジタル方式の
同報無線の整備に当たりましては、地方債と
普通交付税措置を組み合わせました防災基盤整
備事業等により財政支援を講じているところでございます。

○吉川沙織君 

デジタル化のメリットを今幾つか挙げていただいたかと思います。

ただ、今まだ市町村レベルで整備されていないところが
約25%残されていて、そこではスピーカーから
そこに住んでいる人たちに対して情報が流れない、
流れるすべがほかの手段に頼らざるを得ないということがあります。

ですから、デジタル化していいんですけれども、
デジタル化に伴い、アナログが残っているところとデジタルに
なっているところと両方の設備を併用して持ってやらなきゃいけないと
いういろんなデメリットもございますし、

果たして市町村レベルで、今地方財政大変厳しい状況にあります。
そういう中で、国が責任を持ってやるのであればいいとは
思うんですけど、いまいち、デジタルの防災無線ということを、
いまだ整備されていない市町村が残っている中で進める意味が
どこまであるのかというところを疑問を感じざるを得ないところです。

続きの議事録(3/7)は、こちらです。

議事録一覧

40分の質疑内容について、参議院webページから引用しています。
項目ごとに分割してアップさせていただきました。ご覧頂ければ幸いです。

  • 議事録1/7
    緊急地震速報の予測精度改善に向けた取り組みについて
    [大臣、総務省]
  • 議事録2/7
    全国瞬時警報システムと市町村防災無線の整備状況について
    [消防庁]
  • 議事録3/7
    事業継続計画(BCP)の中央省庁における策定状況について
    [内閣府]
  • 議事録4/7
    首都直下地震に伴う帰宅困難者対策と安否確認について
    [大臣、総務省]
  • 議事録5/7
    現在想定されていない人の流れに関する対策等について
    [内閣府]
  • 議事録6/7
    エレベータ閉じ込め事故の想定と対策状況について
    [国土交通省]
  • 議事録7/7
    学校の耐震診断状況と今後の見通し等について
    [文部科学省、国土交通省]