2009年4月6日国会質疑録
決算委員会
質疑模様、鳩山総務大臣答弁
質疑模様、委員会全景
4月6日の決算委員会では、40分の時間をいただき、
第一回目となる省庁別審査(総務省等)にて質疑に立ちました。
●主な質疑内容
4月1日の災害対策特別委員会での質疑を踏まえ、
決算的視点を盛り込みながら、
前日4月5日の北朝鮮ミサイル発射事案を具体的事例として、
消防防災・国民保護体制の整備という観点から質疑を行いました。
主として、総務省消防庁が運用している全国瞬時警報システム(Jアラート)が
今回の北朝鮮事案で使用されなかったことに係る理由や矛盾点、
整備の必要性、そして国民の皆様の命と暮らしを守るための
情報伝達手段である市町村防災行政無線について見解を質しました。
質問に立った翌朝の閣議終了後の記者会見にて、
総務大臣が前日に私が質問した内容のJアラートと防災行政無線について、
全力で整備にあたるとの発言があり、質問したことの意味を実感しました。
ただ、大臣の言いっ放しに終わってしまわないよう、
動向はしっかり注視してまいります。
●概略
(1)全国瞬時警報システム(Jアラート)に係る総事業費[消防庁、内閣官房]
(2)消防防災・国民保護体制の充実に関する政策評価、
政策評価における予算・決算の連携による改善効果 [消防庁、総務省]
(3)市町村防災行政無線の実態に即した整備率調査の必要性 [消防庁]
(4)市町村防災行政無線の整備に向けた財政措置の在り方 [消防庁]
(5)北朝鮮事案・誤情報発信の原因、政府のwebサイトに誤情報の掲載がない理由、
PAC3の配備とJアラート使用の整合性 [内閣官房]
(6)Jアラートを使用しなかった理由とエムネットを使用するとした理由、
国民保護と消防防災体制の在り方 [消防庁、内閣官房]
質問前日に北朝鮮からの飛翔体事案があったため、総務省消防庁が
運用している全国瞬時警報システム(Jアラート)を中心に質問を行いました。
全国瞬時警報システムとは、その名が示すとおり、対処に時間的余裕のない
事態に関する緊急情報を人工衛星を用いて送信し、市区町村の防災行政無線を
自動起動することにより、住民に緊急情報を「瞬時」に伝達するシステムで、
平成19年2月から運用されています。しかしながら、整備率の低さがネックとなり、
北朝鮮の事案では、使用されませんでした。
しかしながら、一方で整備されている自治体もあります。今回の事例を
各自治体は見ているはずですから、今回のような事案に使わないとなれば、
整備に対するインセンティブを失わせてしまうことにも繋がる懸念があります。
さらに言えば、3月に入ってからの整備状況をみると、急速に整備が進んでいます。
これは、北朝鮮事案の報道がなされ始めた時期とも重なります。他の事業を
割いてまで、北朝鮮事案に備えた可能性も捨てきれませんし、なけなしのお金を
はたいて整備を進めた自治体の努力と期待を裏切ったことにもなりかねません。
国民保護の観点に立てば、国が責任を持って整備を進める必要性、使うべきときに
使わなければ整備に投じた事業費が無駄=国民の皆様から頂いた税金が無駄との
観点から質疑を行いました。