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国会質疑録
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2008年4月23日国会質疑録

災害対策特別委員会議事録‐3/7

○吉川沙織君

次に、大きな側面の二つ目。

今後30年以内に70%の確率で起こるとされている首都直下地震から
想定をされる様々な状況を中心に質問をさせていただきたいと思います。

まず最初に、これは内閣府に関係すると思いますが、
首都直下地震が発生をした場合、中央省庁自体も
被災により首都機能の低下は免れないと思います。

そのために、事業継続計画、BCPがあります。
この中央省庁におけるBCPの策定状況を内閣府にお伺いいたします。

○政府参考人(加藤利男君)

お答えいたします。

中央省庁の業務継続計画の策定につきましては、
計画策定作業の支援を目的といたしまして
ガイドラインを内閣府において作成いたしております。

また、昨年6月の中央防災会議におきまして、
内閣総理大臣から各省庁における業務継続計画の
策定について御指示がございまして、各省庁においては
1年程度を目途に計画を策定するということとしておるところでございます。


平成20年4月22日現在でございますが、
農林水産省、国土交通省、国土地理院、気象庁、
海上保安庁において業務継続計画を策定済みでございます。

また、その他の省庁におきましても、早期の
計画策定を目指し、鋭意作業を進めているところでございます。

○吉川沙織君 

今答弁の中にありました、確かに平成19年6月の
中央省庁業務継続ガイドラインには、今後の予定として、
1年を目途で各省庁で計画を策定というふうに書かれています。

ですが、これ遅すぎる感が否めません。

なぜなら、平成18年3月29日の当委員会において、
当時の大臣がこうおっしゃっております。

事業継続計画策定が喫緊に求められるところであり、
これが最も重要な課題であると認識しておりますと
答弁されております。

また、その7か月後のまたこの当委員会で政府参考人が、
行政機関、特に中央省庁が事業継続計画をどう作るかと
いうことに取り組んでおり、中央省庁版のBCP策定のための
ガイドラインを検討しておりますという旨の答弁をされています。


つまり、大臣が中央省庁のBCP策定は喫緊の
最重要課題と答弁してからガイドラインを策定するまでに
何と1年3か月、そこからまた1年掛けて中央省庁で
計画策定では遅いのではないかと考えます。

中央省庁であるからこそ率先して
策定しなければならないと考えております。

でも、ここまで来てしまった以上、このガイドラインが
去年の6月にできています。ガイドラインに示された、
この6月末までにすべての省庁でBCPは策定されますでしょうか。

○政府参考人(加藤利男君)

先ほど御答弁いたしましたように、私ども関係省庁の
間で連絡会議を設けておりまして、それぞれできるだけ早く
策定してくださいということでお願いをして、

今申し上げましたように、できるだけ早期の
計画策定を目指して鋭意作業を進めているところでございます。

○吉川沙織君 

今のやり取りをお聞きになって大臣はどう思われましたでしょうか。

○国務大臣(泉信也君)

御指摘のように、BCPの策定ということは
大変重要なことだということは申し上げるまでもありません。

ただ、やや弁解じみたお答えになるかと思いますが、
大企業で現在2割程度、中小企業では1割というような状況でございます。

このことがいいと言うつもりはございませんけれども、
やはりなかなか、この策定を急いでいくということが
重要だとは分かっておってもこういう実態であるということを
踏まえて、一層の計画策定に努めたいと思います。

○吉川沙織君 

大企業で2割、中小企業で1割程度と御答弁いただきました
けれども、そこに対して指導をするにはやっぱり中央省庁で
作っていないと説得力がないと思いますので、どうか早期の策定、

このガイドラインによりますと6月とございますので、どうか早期に、
いつ起こるか分からない災害でございますから、早期に策定を
いただきますようよろしくお願いいたします。

続きまして、都道府県では、先月、私生まれ故郷四国の徳島で
ございますが、徳島県で全国初のBCPが策定をされております。

ほかの都道府県について、進捗状況、分かりましたらお教えください。

○政府参考人(加藤利男君)

先生御指摘のように、都道府県レベルでも業務継続計画の
策定に向けた取組が始められているところでございますが、
都道府県レベルでは初めて徳島県が業務継続計画を
策定されまして、発表に至ったというところでございます。

その他の公共団体の状況でございますが、
徳島県に続きまして、東京都や大阪府を始めとする
多数の都道府県でも策定中又は策定予定の段階に
至っているというところでございます。

私どもが調べたところでは、これは本年の2月でございますが、
策定中が4都道府県、先ほど申し上げました東京都、大阪府を
含めて4都府県でございます。

策定予定が10府県となっておるところでございます。

○吉川沙織君 

是非、最初に中央省庁でしっかり策定をして、
その後すべての都道府県でも早期に策定されるよう、
取組を強化していただきますようお願いいたします。

続きの議事録(4/7)は、こちらです。

議事録一覧

40分の質疑内容について、参議院webページから引用しています。
項目ごとに分割してアップさせていただきました。ご覧頂ければ幸いです。

  • 議事録1/7
    緊急地震速報の予測精度改善に向けた取り組みについて
    [大臣、総務省]
  • 議事録2/7
    全国瞬時警報システムと市町村防災無線の整備状況について
    [消防庁]
  • 議事録3/7
    事業継続計画(BCP)の中央省庁における策定状況について
    [内閣府]
  • 議事録4/7
    首都直下地震に伴う帰宅困難者対策と安否確認について
    [大臣、総務省]
  • 議事録5/7
    現在想定されていない人の流れに関する対策等について
    [内閣府]
  • 議事録6/7
    エレベータ閉じ込め事故の想定と対策状況について
    [国土交通省]
  • 議事録7/7
    学校の耐震診断状況と今後の見通し等について
    [文部科学省、国土交通省]