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2009年3月24日国会質疑録

総務委員会議事録-3/4

○吉川沙織君

では次に、委員各位のお手元に委員長のお許しを
得て資料の方をお配りをさせていただいております。
第三セクターの経営状況の予備的診断の流れ図について
幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。

旧自治省が第三セクターに関する指針の中で、
第三セクターの経営状況を把握するため提示をした
経営状況の予備的診断の流れ図において、経営努力を
行いつつ事業は継続できるという最高評価のAと診断されながら、
整理や支援が迫られる第三セクターが相次いでいるということが
最近明らかになったところであります。

平成19年度の調査では、何とAランクが87%を占めておりますが、
その中には経営危機が表面化し大きな問題となった東京都の
多摩都市モノレールや、大阪市の大阪ワールドトレードセンター
ビルディング、WTCなども含まれています。

このような状況にかんがみれば、この流れ図、表の方が記事で、
裏が流れ図になっておりますが、このような状況にかんがみれば、
この流れ図は診断基準として全く機能していなかったのではないか
という懸念があります。
総務省に、流れ図が作られた経緯と、この流れ図に対する評価について、
何かありましたらお願いいたします。

○政府参考人(久保信保君)

今委員から、資料に示されておりますこの流れ図でございますけれども、
まず、第三セクターの見直し、これが最初にといいますか、大きな課題で
あるということが各方面で話題になりまして、そして、旧自治省時代、
平成11年でございましたけれども、第三セクターに関する指針というのを
策定をいたしました。

その中で、地方公共団体には経営に関する有識者などで
構成される点検評価委員会などを設置をして、そこで第三セクターの
経営状況等の点検評価を定期的に行うことが適当であるという技術的
助言を行いました。

その際、ここに出ております流れ図といいますか、経営の予備的診断の
参考例というのも併せてお示しをして、これは見ていただいたらお分かりの
ように、極めて簡単なものでございまして、単年度黒字といっても、実は
その背景に巨額の補助金を投入して黒字になっていることもあるかもしれません。

そういったことを一切捨象して、簡単な評価といいますか、
簡単な診断の参考例ということでお示しをしたわけでございまして、
その後、今度は平成15年になりますけれども、平成15年の時点では、
第三セクター問題、平成11年に比べて更に深刻化していたと思います。

その時点でこの指針を改定をいたしまして、新たに事業自体の意義、
あるいは第三セクター方式の活用の意義といった、事業についての
予備的診断、これをまず徹底して行うということを付け加えて、そして
経営状況についての予備的診断、これも併せて行うようにお願いをしたと
いうことでございまして、私どもといたしましては、この点検評価委員会での
議論の基礎資料としてこうした予備的診断の参考例というものを
活用していただきたいということでお示しをしたわけでございまして、
経営状況を予備的に把握をするための簡便なものであるという意味においては
それなりに意味はあったんではないかと考えております。

○吉川沙織君

何とも言えない御答弁をいただきましたが、
この資料の裏に付けております経営の予備的診断の参考例の
一番上の部分だけだったら、素人の私でも何かできそうな感じの
すごく簡単な簡便なものだというふうに拝察をいたします。

平成15年に一部改定をされて、事業についての予備的診断、
経営状況についての予備的診断という観点から予備的診断の
参考例として改定が行われたということを今御答弁いただきました。
これ、「事業についての予備的診断」で、事業の意義、
第三セクター方式の活用の意義等でよく分からないんですね。

「第三セクター方式で事業を実施することが適当と認められる場合にあっては、
「2経営状況についての予備的診断」へ進み、それ以外の場合にあっては、
「3今後の方向性」へ進むこと。」、これは資料をちょっとお付けしていないんですが、
この「今後の方向性」を見ると、これもまた至極抽象的な、経営努力を行いつつ
存続、事業内容等の見直しを行った上で存続、再建を行いつつ存続、廃止
又は完全民営化若しくは事業の民間譲渡、その他となっていて、これもちょっと
よく分からないわけですが、結果、これでAと診断を受けたがために経営改善が
遅れてしまった、Aということに対して安住をしてしまった。

もしかしたら、経営が悪いということは
当事者であればもちろん分かると思うのですが、総務省が
作ってくれた、旧自治省が作ってくれたこの流れ図によって
ABCのうちAというお墨付きをもらったのであれば、問題はあるのは
分かっているけれども、もうちょっと先送りしようかなみたいな考え方が
なきにしもあらずだったのではないかと思います。

この点についてはいろいろとお聞きしたいことがありましたので
何点か質問を用意をさせていただいていたのですが、ちょっと時間が
ございませんので、申し訳ございませんが次の質問に移らせていただきたいと
思いますし、別の機会にこの点については質問をさせていただければと思います。

 

続きの議事録(4/4)は、こちらです。

議事録一覧

30分の質疑内容について、参議院webページからそのまま引用しています。大まかな項目ごとに分割してアップさせていただきました。ご覧頂ければ幸いです。

  • 議事録1/4
    政策評価関係予算の動向と費用対効果、政策評価の意義
  • 議事録2/4
    厚生労働省の政策評価の改善必要性
  • 議事録3/4
    第三セクターの経営状況の予備的診断流れ図
  • 議事録4/4
    政策評価テーマ選定の在り方