吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

情報通信WT(第6回) 2011年05月27日

2011年5月27日

  • 座長挨拶

6回目となる情報通信WTを開催しました。

今回は、情報通信分野における
東日本大震災に係る復旧の側面から
ヒアリング、意見交換を行いました。

内容としては、以下の通りです。

・情報通信分野における被害状況とこれまでの復旧状況
・第一次補正予算の概要とその執行状況
・大震災後の総務省における検討状況

通信の被災・輻輳(ふくそう)状況については、
固定通信でピーク時に約190万回線、
移動通信でピーク時に約1万5,000局が
停止しましたが、各通信事業者による必死の
復旧作業により、固定通信では、NTTは、
一部エリアを除き4月末までに復旧(総務省資料)。

移動通信では、NTT・KDDIは、一部エリアを
除き、4月末までに復旧(総務省資料)している
状況です。

また、特徴的な点としては、固定・移動
通信とも、不通回線数がMAXになったのは、
発災翌日にあたる3月12日となったことです。

震災で停電となりましたが、非常用電源として、
固定電話は発動発電機を、携帯電話は蓄電池
を備えていますが、それらが発災翌日に切れて
しまい、3月12日が不通回線数最大となりました。

通信事業者の復旧作業により、3/25
(震災後2週間)、4/11(同1ヶ月)、4/25
(同1.5ヶ月)の地理的分布を見ると、
4月末にかけて不通エリアが解消されています。

命をつなぐ通信インフラの復旧に向けた
通信各社の主な取り組み状況としては、
下記のような内容が挙げられます。

(1)通信インフラ復旧に係る取り組み
・移動基地局車、移動電源車等の配備
・復旧エリアマップの公開や復旧情報等の提供
(2)被災者等の通信手段確保に係る取り組み
・公衆電話の無料化、特設公衆電話の設置
・携帯電話端末、充電器等の無償貸与
・衛星携帯電話等の無償貸与
・避難所等におけるインターネット接続環境の無償提供
(3)利用者料金の減免等
(4)情報収集(安否確認、震災情報等)の支援
・災害用伝言ダイヤル、災害用Web伝言板の提供

また、「大規模災害等の緊急事態における
通信確保の在り方に関する検討会」が総務省
内に設置され、緊急時の輻輳状態への対応の
在り方や通信手段確保の在り方等について、
年内を目途に取りまとめが行われる予定です。

他には、私自身が当選以来、命を守る
消防防災行政について質疑を何度も行う
中で取り上げている防災行政無線について、
被害及び復旧状況についても総務省消防庁
からヒアリングを行いました。

4/13の災害対策特別委員会、5/17の
総務委員会でも取り上げましたが、第一次
補正予算で復旧のための予算が措置され、
復旧に向けた取り組みが進んでいることは
確認出来ました。

ただ、防災行政無線の整備率の問題、
市町村合併に伴うスピーカーの偏在問題、
現在アナログの防災行政無線のデジタル化
問題など、対応していかなければならない
課題もたくさん残されています。

消防体制の整備は、一義的には自治体の
使命となっていますが、国が消防行政に
責任を負わなくてよいということではありません。

情報通信の観点からもしっかり
注視していきたいと考えています。

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