吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

第24回参院選最終日 2016年07月09日

2016年7月9日

  • 石橋みちひろ候補


第24回参院選は、参議院議員242名のうち、半数の
121名の議員を選び直す選挙です。もっといえば、
475名の衆議院議員をあわせて、717名いる国会議員
のうち、121名のみを選び直す選挙であるともいえます。

参院選は衆院選と違い、政権選択選挙ではありません。

しかしながら、今回の参院選が我が国にとって、そして
私たちの生活にとって、大きな分岐点になると考えています。

アベノミクスという経済政策が選択されてから3年以上
経ちました。私は3年前の自身の選挙の年、本会議の
代表質問で総理にこう問いました。

「アベノミクスは、果たして雇用拡大につながるのか、
単なる一部富裕層の消費と資産拡大、あるいは大部分の
国民生活を疲弊させる物価上昇につながるだけで、社会に
蔓延する不合理な格差の解消につながらないのではないか」

3年前、このような質問をTV中継入りの本会議でする
ことはある種の勇気が必要なことでした。なぜなら、当時は
アベノミクスに対する期待感が非常に大きかったからです。

しかし、3年以上経過した今、どうでしょうか。

社会に蔓延する不合理な格差は広がり、一部の富裕層に
しかアベノミクスの恩恵はなかったのではないでしょうか。

今こそ、このまま進むのか、それとも冷静な議論を経て
立ち止まって見直すのかを決めなければならない時です。

また、2012年8月、将来世代に負の遺産を残さない、
社会保障の充実をはかる目的で、消費税を初めて目的税化し、
税率の引き上げを民自公の3党で合意して決めました。

当時は民主党政権下であり、党内でも議論が分かれ、党の
分裂を招きながらも将来世代に必要不可欠であるとの信念の下、決めました。

2014年の衆院選においては、消費税率引き上げの
再延期は二度としない、と総理が断言し、消費税率引き上げ
見送りを争点として衆議院が解散されました。

それにも関わらず、今年6月1日、国会の閉会日に
消費税率引き上げ再延期を総理が表明したのです。

今回の参院選は、残念ながら議論されるべき政策
課題が議論されることなく、また与野党間でかみ合う
こともなく、選挙戦は終わりを迎えることになりました。

この3年間、参院選や衆院選の争点として掲げられる
ことのなかった特定秘密保護法や安保法制が、
最終的には与党が強行的に採決し、可決されていきました。

年金積立金の運用比率に関しても、アベノミクスの
第三の矢として成長戦略の一環に位置づけられ、国内と
外国株式をそれぞれ12%から倍以上に増やし、株式の
運用比率を全体の50%にまで高めました。

少なくとも過去5年においては、7月上旬には前年度の
運用実績が公表されていたにも関わらず、今年は参院選
後の7月29日となりました。

隠された情報や政策課題を国民の皆さまの
前に明らかにし、議論ができる国会をつくる。

そのためにも、今回の参院選はとても重要です。

これ以上、与党の議席が突出するようであれば、
参議院においても国会での議論すら十分にできなく
なるかもしれないからです。

国会運営上、与党と野党のバランスが拮抗していれば、
緊張感ある国会運営となり、野党が慎重な議論を求めれば、
与党は必然的に慎重に応じざるを得なくなります。

しかしながら、あまりにもそのバランスを欠くようで
あれば、つまり与党のみが大きな議席を有している場合、
表面上は野党に対して丁寧に対応したとしても、最終的には
立法府での議論と合意形成の努力を放棄して、最後は数の
力で押し切ることでしょう。

イギリスが国民投票を経て、EU離脱が決まった後、
総理はこう発言したと報じられました。「政治には安定が必要だ」

衆議院では既に3分の2の議席を与党が有し、
参議院においても既に過半数の議席を与党が有しています。
安定した議席を、今の与党は既に有しているのです。

私たちは政治を不安定にしたいとは思っていません。
しかしながら、立法府で議論できる環境は絶対に必要です。
その環境をつくるために、野党に力を下さい。

選挙区は、民進党公認・推薦候補に。
比例区は、労働法制の専門家である「石橋みちひろ」候補に。

議論のできる参議院をつくるために、何卒宜しくお願い申し上げます。

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