経済産業委員会では、「ガス事業法及び独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構（ＪＯＧＭＥＣ）法の一部を改正する法律案」について質疑、採決等を行いました。

経産省や当該団体の資料を見る限り、予断は許さないものの直ちにガス等の供給がひっ迫する状況にはないようですが、前提を踏まえたうえで各会派の質疑に耳を傾けました。

複数の質疑者から懸念が示された点が、ガスの使用制限にかかる事項でした。使用制限にかかる業種が現時点では明らかでないこと、事業損失の場合に補償がないこと、罰則規定が設けられていることとその実効性等、多岐にわたりました。

使用制限については、電気事業法には既に規定があり、１９７４（昭和４９）年のオイルショック時に電気使用の制限がなされています。田島議員の質疑で、電気使用制限規則（昭和４９年通商産業省令第２号）と使用電力量の制限及び用途を定めてする使用制限に係る地域、期間等（昭和４９年通商産業省告示第６号）が紹介され、非常に興味深く聞きました。

制限規則では電気の使用を制限するものの、その２項で適用除外がある旨を定め、別途後者で告示しています。適用除外には「公衆電気通信」も入っているのですが、どのような基準で当時決めたんだろうとか、実際にガスの使用制限を行おうとするときはどのようなプロセスを踏むんだろうと気になっています。

経産省からは、行政の執行は適切に行う旨答弁がありましたが、政省令で定めることになる以上、想定はあるはずですから例示くらいはできたのではないかということと、当然のように「法案成立後」と表現されたことは立法府の立場として気になりました。

委員長の立場ですと質疑がかないませんが、気になることは後で調べるなどしたいと思います。

なお、当該法案については、賛成多数で委員会では原案どおり可決すべきものと決定しました。委員長に審査報告書の一任をいただきましたので、委員会での審査の経過と結果を本会議で行うこととなります。