吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

議院運営委員会理事会 2016年04月20日

2016年4月20日

4月上旬から、議院運営委員会理事会は、与党筆頭
から「参議院にもTPP特別委員会の設置を願いたい」
旨の発言が続きました。

私たちの立場としては、衆議院での審議が当時はまだ
行われていなかったり、正常化していなかったり、審議が
始まってからは、内容がすべて黒塗りの資料しか開示
されなかったり、所管大臣の答弁が不安定だったりと、
審議を深められる状況があるとは到底言えない状況で
あったことから、早期の設置には慎重であるべき、と主張
し続けました。

つまり、参議院に特別委員会を設置するにはまだ早いし、
そう提案するならば、政府与党として大臣答弁の安定性や
審議に資するための資料の開示など、審議ができる状況を
つくる必要性があると指摘し続けてきました。

そんな中、4月19日午前の議運理事会では、与党筆頭
から4月20日の本会議にて参議院にTPP特別委員会設置の
議決を行いたい、とする日時を指定した具体的な提案が
ありました。

野党第一会派として、責任を持って検討する必要が
あると考え、4月19日午前の議運理事会における
与党の提案を会派に持ち帰り、常任役員等で真摯に
議論を行いました。

しかしながら、19日当日の衆院TPP特委でも、大臣が答弁
できずに審議が何時間も中断し、政府与党筋からの情報とし、
今国会のTPP関連法案の成立断念の記事が配信され、極めつけ
は最も中立でなければならないはずの参院議長までもが、地元で
TPP関連法案の今国会成立は困難と発言している状況下で、
参院にTPP特別委を拙速に設置する理由は見当たりません。

よって、19日夕刻に再開された議院運営委員会理事会では、
我が会派としては、今はTPP特別委設置のタイミングではなく、
審議できる状況も整えられておらず、早すぎる、よって賛成
出来ない旨を発言し、理事会派である共産党の理事からも
反対する旨の発言があり、20日の特別委設置の議事に
ついては協議が調いませんでした。

結果として、議院運営委員長が、その職権で20日の議事を
決め、4月20日の本会議の議事予定には、委員長職権により、
TPP特別委設置の件が掲載されました。

ところが、20日朝になってから、急に、与党筆頭から連絡があり、
TPP特別委設置の議決は取り下げたい、と連絡が入り、呆気に
とられましたが、20日の本会議前の議運理事会でTPP特別委
設置の件に関する議事は取り下げられました。

与党出身の委員長が職権で設定した議事を、与党の提案で
取り下げた例、というのはおそらくですが、過去にないはずです。

色々と走り回った結果がこれか・・という徒労感は否めませんが、
野党筆頭理事として、一つひとつの事象に丁寧に対応してまいります。

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