吉川さおり 参議院議員(全国比例)
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活動記録

天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する全体会議

2026年6月10日

衆参両院の正副議長の主催する「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する全体会議」が、衆議院議長公邸で行われ、これに出席しました。

立法府の全体会議は、4月以降、今回で4回目で、前回が前々日に開かれたばかりです。

前回である前々日に、正副議長4者から立法府の総意のとりまとめ(案)が正式に提示されたばかりですが、見解をとりまとめている途中であった我が党ならびに発言を希望する党から意見表明が行われました。

前回の会議が6月8日で、6月10日に次の会議設定であり、しかも資料は6月8日まで非公表という扱いとされたため、我が党では6月9日に検討本部を開会し、意見集約を行いました。

その結果、とりまとめ案に対する見解としては、内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持することとすることを了としたいとすることと決し、全体会議でもそのように長浜本部長が発言しました。

その上で、長浜本部長は、附帯決議に基づくはずの令和3年の有識者会議報告書に言及し、懸念や課題を指摘しました。また、平成29年の退位特例法の附帯決議で最も重視されたはずの「安定的な皇位継承」の議論が置き去りになっていることについても指摘したところです。

内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持することの後に、典範第1条の在り方について、全体会議で国民的議論を喚起することを提案しました。

その後、各党・各会派からの意見表明ののち、全体会議は数分休憩した後、、「衆参正副議長による議論のとりまとめ」が会場に配付されました。衆院議長は「これをもって立法府の総意のとりまとめとし、政府に対し法制化を要請することにいたします」と発言し、会議は終了しました。

次回会議は、政府において改正案要綱ができた段階で開催される予定です。

しかし、平成29年の退位特例法の際には法律案の骨子が出てきた段階で各党・各会派に説明があったことを考慮すれば、やはり今回の議論は拙速であるという側面はどうやっても否定できそうにありません。今回、骨子の段階で提示を受けるとされているのは正副議長の4者のみです。

今回までは正副議長のとりまとめ等でもあり、その議論を尊重する形をとりましたが、とりまとめを踏まえた形で政府がどのように法制化するかどうかは慎重に見ていかねばなりません。

今後、明らかにされていくであろう条文を見た上で最終的な判断をすることになります。


今後の手続等について、平成29年の「天皇の退位等についての立法府の対応について」の際の経過を踏まえながら、個人的に2点指摘しておきたいと考える。

第1に、「衆参正副議長による議論のとりまとめ」の政府への要請の際の対応である。

平成29年の際には「とりまとめ」を内閣総理大臣に手交する際に、あわせて、「参考」との位置付けではあったようだが、これに対する各政党・各会派からの意見も手交している。
しかし、今回は各政党・各会派に対する書面による意見提出の要請はなされていない。

これは、衆参正副議長としては、「とりまとめ」に対する各政党・各会派の意見を、立案作業を行う者には伝達する意思さえないことのあらわれと受け止められる。

第2に、立案プロセスについてである。

平成29年の際には、政府において法律案の立案に着手した後、まず法律案の骨子を事前に各政党・各会派に説明し、その後、要綱が出来上がった段階において、当該要綱を「全体会議」に提示することとされていた。

しかし、今回は、骨子が出来上がった段階で事前に報告を受けるのは「衆参正副議長」のみとなっており、各党・各会派に対しては要綱が出来上がった段階で、全体会議の場で説明することとなっている。

これでは各政党・各会派に対しては完成後の要綱しか提示されることがなく、その段階において何か意見を述べたとしても反映される可能性は非常に低いであろうことは想像に難くない。
こうした立案プロセスも、平成29年の流れと比べて禍根を残しうるものではないか。