2010年3月9日国会質疑録
予算委員会
質疑模様
長妻厚労大臣答弁、川端文科大臣答弁
質疑模様、菅財務大臣答弁
3月9日の予算委員会では、約50分の時間をいただき、
平成22年度予算案において複数大臣に対し質疑に立ちました。
●主な質疑内容
平成22年度予算案において、以下の大臣、
副大臣、政務官に対して質疑を行いました。
(厚生労働大臣、文部科学大臣、財務大臣、
総務副大臣、経済産業大臣政務官、厚生労働大臣政務官)
内容については、厚生労働委員会や決算委員会でも
取り上げ続けており、私自身が強いこだわりを持っている
若年者雇用問題について、質疑を行いました。
(1)若年者雇用対策を強化することの確認 [厚労大臣]
1-1.平成22年度予算に占める若年者雇用対策関連費 [厚労大臣]
1-2.若年者雇用対策にかける姿勢 [厚労大臣]
(2)政策評価と事業重複、省庁間連携の在り方 [総務、厚労、経産]
2-1.総務省行政評価局「雇用保険二事業に関する行政評価・監視」 [総務副大臣]
2-2.行政評価結果に対する見解 [厚労大臣]
2-3.政策評価としての雇用の質 [厚労大臣]
2-4.平成20年11月26日の総務省重点政策評価に関する見解 [総務副大臣]
2-5.省庁間連携の必要性 [厚労大臣、経産大臣]
2-6.最近の政府の対策 [厚労大臣]
2-6-1.ジョブサポーター
2-6-2.厚労省主催就職説明会の実績
(3)就職協定と新卒一括採用 [文科大臣、厚労大臣]
3-1.就職協定復活に関する見解
3-2.新卒一括採用主義に関する見解
(4)若年者雇用問題が国税・地方税収入に与える影響 [財務大臣、総務副大臣]
●概略
(1)について
2009年の決算委員会では、若年者雇用対策の充実を図るため、
若年者雇用対策に係る事業重複整理や関係省庁間の調整・連携
の必要性があることを指摘してきました。
現政権では、真に有効な事業を実施していかなければならないとの
観点に立っていますが、事業額の減額(平成21年度厚労省予算
551億円、平成22年度同予算551億円)要因が、事業重複整理等
による無駄の削減や効率化の結果であることの確認を政府に対して
行いました。
また、就職氷河期世代を取り巻く雇用環境が非常に厳しい状況にあり、
この世代の問題を放置することにより、日本社会経済に与える影響は
甚大となることから、若年者雇用対策に一層力を入れることについて、
政府の認識を質しました。
(2)について
総務省行政評価結果に対する見解を総務省に質した後、政策評価
としての雇用の質について厚労省に質しました。若年者雇用対策事
業について、その政策効果を測る際、「就職率」「就職率等」「就労率」
など数多くの指標があり、政策の効果が非常に測りにくい状況がある
と言えます。
これに関しても、2009年の決算委員会で政策を図る目標として正社員
になったかどうかで達成率を測ることについて当時の大臣から前向きな
答弁がありましたが、これに関する検討状況を問いました。
また、厚労省、経産省、文科省で似通った事業が展開されていることに
ついて、再度改めて各省庁に現状を質し、省庁間の調整・連携の必要性
について指摘しました。
(3)について
日本独特の雇用慣行である、「新卒一括採用」の弊害、ならびに「就
職協定」復活に向けた見解について、自身の経験を踏まえ、政府に
認識を質しました。私は就職氷河期真っ只中の1998年に就職活動
を行いましたが、その前年1997年に就職協定が廃止となりました。
協定廃止直後から早期化・長期化の流れを辿っているものの、近年
においては一層その傾向が強まっている状態にあります。学生が学生
の本分たる学業に専念出来ないこと、また学生にふさわしい時間を
持てないことは学生にとってはもちろん、日本の将来のためにも良い
ことではありません。2009年の委員会で当時の文科大臣が前向きな
答弁をしていたことを踏まえ、文科省の現状認識を質しました。
また、一般的に企業は正社員として働いたことのない人を、中途採用
で正社員として迎え入れないことから、新卒一括採用のままでは、就
職活動をする時の経済状況に若者の一生が左右されることになって
しまいます。
そこで、新卒の対象を卒業後3年程度に広げる措置などを講じる必要
があると痛感していることから、新卒一括採用の見直しについて厚労省
に見解を質しました。
(4)について
正社員になりたくともなれなかった就職氷河期世代を中心とする若い
世代は、非正規という働き方を余儀なくされていますが、本来正社員
になれたはずの世代が非正規という形で働いていることにより、所得
税や消費税、地方税など者会全体の経済的損失が生じていると考え
られます。このことについて、国税・地方税収入等に与える影響の試算
についての有無を問いました。