2010年3月9日国会質疑録
予算委員会 議事録4/7
○吉川沙織君
ジョブカフェ等においても御答弁いただきましたけど、
先ほど長妻大臣に質問させていただいたように、この
ジョブカフェの就職決定者というのは正社員、非正社員を
問わない形ですので、是非そこも併せてしっかり検証を
いただければと思っています。
また、先ほどから述べておりますとおり、事業重複の
整理、あと関係省庁間の連携が非常に必要だと思い
ますが、ただ、厚生労働省を起点に各省庁の来年度
予算を概観すると、経済産業省にも、もちろん厚労省にも
ありますけど、ジョブカフェの関連予算、そして文科省にも
キャリア教育関連の予算、厚労省にもあります。
同様の事業の予算が見受けられております。こうした
事業の重複はこれまではやっぱり無駄となっており、
これは行政評価、今副大臣からも御答弁いただきましたけど、
明らかです。雇用対策は、もちろんこれからの日本社会を
支える若い世代に対する対策は重要でありますけれども、
財源は限られています。
年金、医療、介護、福祉と社会保障にも今後数多くの
財源が必要となってくることから、せっかく予算付け
されているのであれば、それを効果的、効率的に活用
していただきたいと考えます。
厚生労働省においては、文科大臣、経産大臣と連携を
密にして、実施する施策に無駄がないよう御尽力いただきたい
と思いますが、山井政務官、御所見をお願いします。
○大臣政務官(山井和則君)
吉川委員にお答えを申し上げます。
先ほどのジョブカフェにおいても、例えば経済
産業省は中小企業の人材確保の観点から事業を
支援しておりますし、また厚生労働省としては若者の
個別の就職支援ということで都道府県の要望に応じて
ハローワークにジョブカフェを併設するとか、民間団体に
委託して就職支援セミナー等を行っております。
委員おっしゃいますように、私も新卒者支援チーム、
今主査となって文科省の高井政務官と一緒にやって
おりますが、やはり一人の若者は一人なわけですから、
官庁のはざまに落ちて、結局いろんな策をやっている
けれども十分に実効性が上がらないということは、過去の
反省を踏まえてそういうことがないように連携を密にして
いきたいと思っております。
○吉川沙織君
次に、厚労省の山井政務官にお伺いします。
○大臣政務官(山井和則君)
吉川委員にお答え申し上げます。就職氷河期の
世代の代表として非常に重要な御質問をいただき、
ありがとうございます。
総務省からは、2つの点で指摘をされました。
一点目は、より多くのフリーター及び30代
後半層の方々への支援サービスの普及、職場
定着を促進する効果的な施策の見極め、二点目は、
より多くのニートの方々への支援サービスの普及等、
課題と指摘をいただきました。
それに対しまして、答申を受けて厚生労働省としては、
フリーター対策については、就職氷河期に正社員に
なれなかった方々が30代後半になっておられることを
踏まえまして、対象者の拡大として、20年度までは35歳
未満であったものを20年12月からは40歳未満というふうに、
残念ながら35歳を超えてもまだ正社員になれない方が
非常に多うございますので、範囲を拡大させていただきました。
また、ニート等の若者の自立支援についても、今申し上げました
ように、年齢層を40歳未満まで広げるとともに、アウトリーチの
強化ということで、高校中退者等に御自宅に訪問する能動的な
支援というものを充実しておりまして、20年度、地域若者サポート
ステーションによるモデル事業5か所を実施しておりましたのを、
21年度にはモデル事業20か所で実施して、22年度では高校
中退者等に対象を重点化して50か所で実施をいたしております。
そのほかにつきましても、雇用情勢を踏まえつつ、
必要な支援を提供できるように適切な事業評価に
基づく不断の見直しや改善に取り組んでまいりたいと思います。
○吉川沙織君
今新卒者支援という観点からも御答弁ありましたので、
その対策、厚生労働省を中心に打っている対策について
お伺いしたいと思います。
平成22年度の厚生労働省予算案には、新規学卒者、
未就職卒業者等に対する就職支援として52億円が
計上されており、これに限って言えば前年度比17億円増
となっています。
この中で、新卒者、未就職卒業者の就職支援を強化
するため、ハローワークに就職支援の専門職である
高卒・大卒就職ジョブサポーターを928名配置すると
されており、このことについてはこれまでの予算、決算の
委員会で大臣も御答弁を何度もされて強調をなさって
おられますが、このジョブサポーターについてはどのような
立場の方を配置されているのか、また予定どおりの人員が
確保されたのかどうか、山井政務官、お伺いします。
○大臣政務官(山井和則君)
お答え申し上げます。
このジョブサポーターにおきましては、緊急雇用対策、
21年度の2次補正において88人増やして618六人、
また22年度の予算では緊急経済対策としてプラス
310人ということで928人の予算を付けているところで
ありますが、3月8日現在では、高卒ジョブサポーターは
713人、そして大卒就職ジョブサポーターは129人、合計
842人ということで90.7%の配置状況になっておりまして、
これらのジョブサポーターには、大学等での就職支援担当や
企業の人事労務担当の経験者等、若者の採用、就職活動や
雇用に関する問題等について深い関心と理解を有する方に
なっていただいております。
○吉川沙織君
今、深い理解を有する方という御答弁が
あったんですけれども、ここはちょっと言わせてください。
急に増員配置したからかもしれませんが、実は
各地のジョブサポーターの求人情報がホームページに
いっぱい残っていました。それを見ると、応募要件は高卒
以上若しくは不問、資格は普通自動車運転免許となっている
ものが残念ながら散見をされました。厚生労働省の事業評価
書を拝見すると、ジョブサポーターとは、新規学卒者の就職
問題について専門的知識を有する民間の者を相談員として
活用することとしている、との位置付けとなっております。
就職支援、橋渡しをする就職支援という重要な任務を
担うジョブサポーターであるからこそスペシャリストとして
ふさわしい人員の確保に努めていただきたいと思いますが、
いかがですか。
○大臣政務官(山井和則君)
吉川委員、重要な御指摘ありがとうございます。
昨今、雇用情勢が悪化して多くの方々がハローワークに
行かれます。しかし、そのハローワークで適切な就労支援
をできる、またその人材を、プロフェッショナルの方を養成
していくということも非常に同時に重要になってくると思い
ますし、その一環として、今御指摘いただきましたジョブ
サポーターも、やはりそのジョブサポーターによって
その新卒者の方の人生が懸かっているわけですから、
より専門知識を持ったしっかりと対応できる人を増やす
ように努力してまいりたいと思います。
○吉川沙織君
是非お願いいたします。
あともう一個。厚労省主催の就職説明会が随時開催
される、これも大臣、御答弁で何度も強調されており
ますが、今時点の開催回数、それから参加人数、内定に
結び付いた実績をお教えください。
○大臣政務官(山井和則君)
吉川委員にお答えさせていただきます。
1月、2月では計150回全国で開かせていただきまして、
これは過去最高の数の新卒者を対象とした就職面接会を
開かせていただきました。4,700の事業所、約2万2千人の
学生生徒に参加をいただきました。
その中で就職決定率は約2割となっておりまして、1月に
開催した就職面接会37回のうち14回分の実績を速報
として報告申し上げますと、参加された学生生徒数は
1,485人で、就職決定人員は299名、決定率20.1%であります。
3月にも23回を予定しておりまして、一人でも多くの就職に
つなげていきたいと思っております。
○吉川沙織君
ありがとうございます。
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