吉川さおり 参議院議員(全国比例)

国会質疑録

決算委員会(2024年4月10日)

2024年4月25日

決算委員会で25分の質疑に立ちました。

決算委員会で質疑に立つのは、2016(平成28)年4月20日2021(令和3)年5月17日以来のことですが、双方とも国会所管の部で質疑に立っており、今回の決算委員会の省庁別審査も国会所管の部でしたので、当時との決算の比較から質疑に入りました。

まず、国会所管歳出決算から議案類印刷費について取り上げました。

2016年の質疑時対象決算は、平成26年度、2021年の対象は令和元年度決算でした。よって、令和元年度決算と今回対象となっている令和4年度決算における議案類印刷費と、そのうち会議録に関する費用の推移について、参議院事務総長、衆議院事務総長、それぞれに問いました。

2016(平成28)年、2021(令和3)年の質疑時より、低減が顕著であることが明らかとなりました。

これは、2016年の質疑の際、参議院規則にある「印刷して各議員に配付する」とされた条文番号をすべて挙げた上、時代背景や財政環境に鑑みて見直す必要性について指摘した後、各会派の協議の結果、ペーパレスの取組が一定程度進んだ結果です。

8年越しの質疑でもありますし、2016年と2021年、そして今回、2024年の答弁を比較すると、本会議及び委員会の会議録に関する費用の額については、参院では80%減、衆院では72%減となっています。

その後は、これまで幾度も取り上げてきたとおり、会議録の重要性に鑑みて、今回の質疑では会議録の作成状況を確認し、作成過程の速報版の扱いや会議録は作成されているが公表されていない秘密会会議録の扱い、会議録が作成されていない会議体の記録の保存等について参議院、衆議院に確認しました。

会議録は、議会制民主主義にとって大変重要な役割を担い、院に永久に保存される宝物であり、本会議の会議録については憲法に規定もあります。

今回は、以下の2点についてフォーカスした質疑にしました。

◎会議録の作成過程から公表の在り方
◎会議録作成が法規上定められていない場合についても記録を充実させる必要性

質問の流れとしては、

議案類印刷費(ペーパーレス化の進捗)

会議録の作成状況

速報版(会議録作成過程のもの)の配付とりやめの経緯

秘密会会議録の公表(会議録は残されているが公表されていないものについて)

会議録が作成されていない会議体の記録の保存

会議録については、初当選当時からこだわりがありましたが、それが確定的となった出来事は、初めて議運(筆頭)理事として理事会協議案件として取り組んだ、平和安全法制の会議録補足掲載問題でした。

法の制定過程と後世からの検証のため、国民共有の知的資源である会議録を残すことは立法府の責務ですので、会議録については国民の皆様に対する公開の在り方も含めて考えていきたいと思います。

[質疑項目(令和4年度決算外二件・国会所管)]

1.令和元年度国会所管歳出決算(議案類印刷費)[参議院、衆議院]

2.会議録の作成状況[参議院、衆議院]

・どの会議体の会議録を作成・公表しているか
・昭和20年代に速記が付された委員会の割合(衆議院)
・〔筆記〕とする会議録が存在する根拠(衆議院)

3.作成過程の会議録〔速報版〕の存在[参議院]

4.作成されている会議録で公表しない会議録〔秘密会〕の存在[参議院、衆議院]

・秘密会の例
・秘密会会議録の保存状態(衆議院)
・秘密会の会議録公開にあたっての課題

5.法規に基づかない会議体の会議録