吉川さおり 参議院議員(全国比例)

国会質疑録

総務委員会(2022年3月8日)

2022年3月9日

総務委員会で40分間の質疑に立ちました。

総務大臣の所信に対する質疑ですので、総務行政全般について質問することができましたが、今回は40分の持ち時間すべてを統計行政について質すことに使いました。

統計行政については、2016年12月末に発覚した経済産業省の統計不正を機に、2017年3月9日の総務委員会(大臣所信に対する質疑)で取り上げて以降、複数の委員会で取り上げてきた経緯があります。

2016年12月末の経済産業省、2018年12月末の厚生労働省に続き、2021年12月には国土交通省の不適切な統計取扱い事案が発覚しました。

これまで経産省の統計不正、厚労省の統計不正を受けて、それぞれ一斉点検が行われ、再発防止策が講じられたにもかかわらず、二度の一斉点検でも見抜けず、再発防止策が機能しなかったことを今回の国交省の事案が示していると言っても過言ではありません。

今回の質疑においては、総務大臣の所信に対する質疑であり、その所信においても言及があった統計行政において、総務省が講じてきた施策の状況や再発防止策の効果を確認することに絞って質疑を行いました。

2016年末にひっそりと発覚した経産省の統計不正事案でも大きな問題だと捉え、その後最初の質疑の機会(2017年3月)に統計行政を取り上げた理由は、公的統計が国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報であり、社会の情報基盤だからです。

今回の総務省に対する質疑を踏まえ、次回の質疑では国交省の事案について取り上げたいと思います。

[質疑項目(行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査)]

1.行政の信頼性獲得のための統計等データに対する認識[総務大臣、総務省]

・統計等データに対する認識
・国交省の統計不適切事案と統計法の基本理念
・国交省の統計不適切事案の開始時期
・経産省、厚労省事案発覚時における一斉点検の手法
・国交省の事案が2回の一斉点検で発覚しなかった理由
・各府省による自己点検の限界に対する見解

2.国交省統計不適切事案を受けての対応[総務大臣、総務省]

・これまでの統計一斉点検との違い
・国交省の事案を受けての点検手法に対する見解
・平成30(2018)年統計法改正による統計委員会の機能強化
・令和2(2020)年公的統計基本計画に記載ある統計法改正の見通し
・平成30(2018)年統計法改正による勧告実績の有無

3.再発防止策と組織・役割の在り方[総務省]

・経産省と厚労省の事案を踏まえての再発防止策
・総務省(統計委)と内閣官房(統計改革推進会議)の役割分担
・統計改革推進室の現状(令和3(2021)年11月廃止)
・統計品質確保のために新設された役職
・統計行政へのリソース配分の現状
・統計分析審査官の配置状況
・統計監理官派遣の実態

4.公的統計基本計画[総務大臣、総務省]

・公的統計基本計画の直近の変更時期
・公的統計基本計画の更なる見直しの必要性