吉川さおり 参議院議員(全国比例)
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議会雑感

政府4演説に対する質疑ルール

2015年2月15日

○参議院先例録302

国務大臣の演説に対する質疑は、演説の翌々日以降に行うのを例とする

国務大臣の演説に対する質疑は、当初演説の翌日以降にこれを行うのを例としたが、第41回国会以降は演説の翌々日以降(常会及び総予算を審議する特別会については演説後3日目から)に行うのを例とする。(以下略)

今、開会している第189回国会において、国務大臣の演説(政府4演説)は2月12日(木)に行われました。

先例では、国務大臣の演説に対する質疑は、演説の翌々日以降に行うのを例としていますが、与党から野党に対する当初の提案内容は、演説翌日の2月13日(金)からだったと聞いています。

与党の立場は一日も早く平成27年度予算案を成立させることですから、その観点に立てば提案内容は理解できます。

(ただ、これだけ演説時期が遅くなったのは、 昨年末の総選挙が要因なんですけどね・・)

しかしながら、先例は議会の先人が構築したものであり、そもそも演説に対する質疑がなぜ翌々日以降となっているか、という点に着目すれば、与党の提案は無理筋であると言わざるを得ません。

今回の政府4演説は、2月12日(木)

衆議院本会議 13時開会(所要1時間20数分)
参議院本会議 15時開会(所要1時間20数分)

となっており、先に演説が行われる衆議院においてすら、演説内容は13時以降でなければ公にはなりません。

演説内容に対する質問を盛り込むにあたり、全文通告が必要な本会議質疑においては、翌日では無理があるため、先例により、質疑は翌々日以降となっているのです。

ここ最近、半ば先例を無視する形で演説翌日からの質疑がありましたので、今次国会においては先例に従って、演説聴取後翌々日にあたる2月16日(月)から行われることになり、議会人のひとりとして、少しだけ安堵しています。ただ、今からこれだと終盤国会は色々心配です・・。