会派の数と名称問題
前回のエントリーで予告した、現状の院の構成における問題点に入る前に、現在の会派の数について振り返っておきたいと思います。
まず、「会派」については、「師走の永田町-その2(統一会派)」で紹介しましたが、議院内で活動を共にしようとする議員の団体であって、2人以上の議員で結成できます。
会派の多くは、政党単位や政党を中心として結成されています。
そして、「師走の永田町-その3(議員控室)」では、参議院の会派の数が多くて大変・・とも紹介しました。なお、衆議院においても、その後、会派の数が増えています。

現在、参議院には12(!)もの会派が存在しています。これまでで、同一時期に会派の数が最も多かったのは、現在と同じ12会派で、平成24年12月以来のことです。
二番目に多かったのは、11会派で、過去に4回の事例があります。
一方、会派の数が最も少なかったのは、5会派で、昭和30年11月、平成16年7月、平成19年10月、平成21年9月です。
そして、会派の名称に着目してみると、現在、「維新の党」と「維新の党(参議院)」と似通った2つの会派が存在していますが、昭和20年代にも似通った会派名が存在したことはあります。
ただし、昭和20年代と現在で大きく違うのは、前者は、今回と同様、政党分裂に伴うものでしたが、合意のうえでの会派名の類似でした。
現在の会派名類似は、政党から除名された議員が、会派代表を務めており、政党人としては正当性を失ったともいえる会派代表者が、除名されていない議員5名の退会届を提出したことに依るものでした。
もちろん、政党と会派の考え方は整理する必要があるでしょう。あくまで、会派は、議院内を活動の単位とするからです。
しかしながら、今回分裂した「維新の党」の政党名と会派名は同一であり、当時、会派所属議員全員が、維新の党所属議員でした。
会派名称等の考え方については、多方面から検討する時期にきているのかもしれませんね。
