衆参のちょっとした違い(総理入り委員会質疑の風景)
前回に続いて、国会役員である常任委員長の配分についての続きにしようかとも思いましたが、今回は、国会法にも議院規則にもない、衆参のちょっとした違いを紹介したいと思います。
6月16日(火)は、衆議院本会議の定例日でもあり、参議院の常任委員会の定例日でもあることから、多くの委員会等が開会されました。
さらにいえば、会期末(6月24日)を来週に控えていることから、質疑が終局した委員会で次々と採決が行われています。
先日のブログで、重要広範議案について説明した際、重要広範議案に指定された法案は、本会議の趣旨説明・質疑の際の総理入りはもちろん、委員会質疑の際にも内閣総理大臣に出席を求め、質疑を行うことが慣例になっていることを紹介しました。
そこで、本題です。
重要広範議案に指定されている法案で、総理入り質疑の委員会が直近で行われたのは、以下の2委員会です。
6月12日(金)衆議院厚生労働委員会:労働者派遣法等の一部を改正する法律案
6月16日(火)参議院経済産業委員会:電気事業法等の一部を改正する等の法律案
まず、以下の2枚をご覧ください。衆参両院のインターネット中継画面よりキャプチャしたものです。

6月12日 衆議院厚生労働委員会

6月16日 参議院経済産業委員会
総理入り質疑の際は、普段は委員会室内にはいない衛視(国会内の警備にあたる職員)が委員会室内に立つことになります。
次に、以下の2枚をご覧ください。

6月12日衆厚労委(左は総理の両足です)

6月16日参経産委(答弁しているのが総理です)
水色で囲んでいるのが、それぞれの衛視ですが、衆参で服装が異なることにお気づきでしょうか?
もちろん、今の時期はクールビズで国会内でも、委員会では上着を着用しなくとも良い時期となっており、衛視も同様です。
よって、衆議院の衛視は上着を着用していません。一方で、参議院は上着を着用するにとどまらず、両手には白手袋まで着用しているのです。
もちろん、総理入り委員会質疑の時だけですけどね。
参議院は、かつて貴族院でしたので、その名残でしょうか・・。
今回は、国会法や議院規則とは関係のない、衆参のちょっとした違いの紹介でした。
