国対委員長記者会見
国対委員長の定例記者会見に同席し、昨年9月
17日の安保特委の会議録補足掲載問題について、
事実に基づく報告を行いました。
本件に関しては、昨年12月14日の議院運営委員会
理事会にて与党に対して協議を申し入れた案件のひとつ
であり、これまで議運理事会で継続的に協議を行い、
確認できた内容について、4月20日の決算委員会で
質疑も行っています。
昨年9月17日の安保特委採決時は、委員会室が
「議場騒然、聴取不能」の状態となり、何の音も聞き
取れないまま、委員長が退室しました。最終的に法案が
採決されたのかさえ、分からない状態だったことは、
言うまでもありません。
しかしながら、確定稿となった会議録には補足掲載として、
「速記を起こしたこと」「採決をしたこと」「附帯決議を行ったこと」
などが書き加えられたのです。
これが、委員長の権限の範囲内と言われれば、
法規に照らせば、少なくとも私は否定する立場ではありません。
しかしながら、先例に照らせばどうなのでしょうか。
先例とは、議会の先人の知恵の積み重ねの結果です。
与党であれ、野党であれ、先例は尊重すべきものである
ということに見解の相違はないはずです。
昨年9月17日の委員会会議録の補足掲載に関しては、
補足掲載の中で速記を起こしてしまったり、補足掲載の
中で附帯決議を行ったとしてしまったり、附帯決議の
提出者も提出会派も分からない状態をつくってしまったり、
などと先例にないものを、先例が想定しないものを数多く
積み上げてしまいました。
後世に参照され続ける会議録がこのような形で残る
ことは、立法府に身を置く議会人のひとりとして、私に
とっては、耐え難いことです。
だからこそ、懸命に法規や先例をいろいろ調べて、
物を読み、議運理事会の協議に臨んできたのです。
だから、せめて、このような例は二度と繰り返してほしくない。
衆議院では、1969年(昭和44年)以降、会議録の補足掲載は行っていません。
良識の府である参議院において、今回のような例を二度と
繰り返さないためにも、今後は補足掲載をやめてもいいのでは
ないのでしょうか。
詳細は議事録をご覧いただければと思いますが、
これら確認できた事実を踏まえ、議院運営委員会理事会で
与党に対し、会議録の補足掲載の在り方について提案し、
回答を待っているところです。
○2016年6月追記
会議録の補足掲載の在り方については、衆議院が
昭和44年以来補足掲載を行っていないこと、そして
昨年9月17日の参院安保特の補足掲載が過去に例
のない内容が多数に上ること等から、参院議院運営
委員会理事会として、次国会でも引き続き協議を
行っていくこととなりました。
個人的には、第190回国会で結論を導きだせなかった
ことは残念ですが、昨年9月17日の安保特委の会議録
補足掲載がいかに前例・先例のないものであったのか、
ということについては、事実に即して明らかにできたことも
また事実です。
まだまだこれから、との思いで、立法府に身を置く
議会人として、この問題には対峙したいと思います。
[添付資料あり]
○議員総会ならびに国対委員長記者会見での配布資料
○本件会議録の件を質疑した4月20日決算委員会の会議録
議事録
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