吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

情報通信WT(第14回) 2011年07月06日

2011年7月6日

今回のWTでヒアリングだけで5回目を
数え、計15社様から情報通信技術を
活用した東日本大震災の復旧・復興に
向けたヒアリングを行ったことになります。

○KDDI株式会社
・通信設備の被災状況
移動通信=合計約29,000基地局が停止、au3,680局
停電による基地局停止が多数→あらゆる情報把握が困難に

・固定系:昼夜問わず2日間、
切断箇所確認と接続復旧作業を実施し早期復旧へ
・移動系: 1日半で最初の車載基地局立ち上げ(36H後)
避難所を中心に携帯電話貸し出しサービス、無料充電サービスを提供
au携帯電話:1,290台、衛星携帯電話:48台等
・被災地基地局のがれきを撤去し、新装置を設置し復旧
東北6県基地局最大影響数
1,933局→停電が解消したことにより、徐々に回復
東北については、原発エリアを除き震災前の水準に回復・今後の災害への備え:通信事業者としての課題
・NWの複数ルート化によるバックアップ強化
・携帯電話基地局の非常時における電源確保(24時間程度BATT強化へ)
・モバイルデータ通信の有効活用
・緊急地震速報以外の緊急メールの携帯電話への配信→来春サービス開始予定

・復旧・復興に向けて
行政サービス等の影響状況
通信事業者が通信インフラを戻すのは当然だが、
それ以外の国レベルで検討すべき内容について、以下提言

政府としての課題
1.情報管理のあり方→紙ベースからDBへ、データ消失リスクの回避
2.災害時に備えた通信手段の確立
3.被災地支援体制の早期立ち上げ→支援情報のクラウド化
4.被災地医療体制の支援強化

○日本電信電話株式会社
・通信設備の被災状況
復旧状況(3/11?5月末)固定通信は385ビル、約150万回線
携帯は4,900基地局でサービスが中断
→3月末までに通信ビルや移動無線局の9割以上を回復
→4月末までに、お客様居住エリアの通信ビル・基地局はほぼ復旧
福島第一原発周辺も、居住エリア及び原発作業エリアは復旧
・復旧エリアマップの提供(3/20?運用開始、1日単位で情報更新)
・グループ総力をあげた復旧体制→災害復旧体制 10,500名

今後の災害対策に向けた基本的な考え方
1.災害に強いネットワーク作りと早期復旧手段の整備
2.地域救済拠点の早期通信確保
3.被災後の情報流通手段の確保
4.災害時や復興時に役立つサービス・ソリューションの提供

災害に強いネットワークインフラ
・停電時の電源確保(基地局の無停電化、BATTの24時間化)
・行政拠点や人口密集地の通信確保
・ネットワークの信頼性向上

災害時の通信サービスの拡充・利便性向上
エリアメールの更なる活用
携帯での音声伝達手段の拡充→音声をファイル形式にして
パケットで転送し、災害時でも繋がりやすくする(今年度提供予定)

政府・自治体等による災害対策
・国民へのメール・災害伝言板等の利用PR
・政府・自治体等によるICT利活用の促進
→自治体各種情報のデジタル化とクラウド化(戸籍、道路台帳等)

地方自治体のICT利活用による復興支援
・自治体の行政情報のデジタル化状況→クラウドの前提としての情報デジタル化
・デジタル地図の活用例
相馬市(罹災証明書発行)、釜石市(がれき撤去)、新潟市(都市計画)

まちづくりデジタル地図基盤構築
・今後の広域、大規模災害に備えて、情報システムの
分散バックアップも併せて構築、情報セキュリティを確保
した上での情報の二次利用による豊かな国民生活の加速に貢献

○日本ケーブルテレビ連盟
ケーブルテレビ事業者の現状
・主な事業者数 約500事業者、うち連盟会員 359事業者
・地域におけるケーブルテレビの役割
→地域に密着した情報を配信する
コミュニティチャンネルのほか、様々な放送・通信サービスを提供
→地域に展開した大容量・双方向のインフラを活用し、
地域に密着した公共的な総合情報通信メディアとして発展

ケーブルテレビ業界の被災状況
・東北地方を中心に北海道から関東沿岸部まで多くの局が被災
・特に太平洋岸に位置する3局の被害が甚大
復旧に向けた動向
→津波監視カメラの増強、緊急津波防災システムや
無線との連動等、緊急災害時に強いCATVの復旧整備を目指す

ケーブルテレビに対する地元の期待
・単なる伝送路ではなく、地域メディアとして、
住民にとって重要なきめ細かい情報の伝達
→行政からのお知らせ、防災情報、生活物資やインフラ・交通情報等
・日常的な防災対策や緊急時の避難警報等の伝達手段として、今後一層の役割
→防災行政無線やコミュニティFM放送との連携、各戸への緊急通報端末の設置

活動記録