吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

情報通信WT(第4回) 2011年04月26日

2011年4月26日

  • 座長挨拶

第4回目となる情報通信WTを開催
しました。議題は、東日本大震災を受け、
ICTを活用した復旧・復興策としました。

東日本大震災発生後、WTの開催を
休止していましたが、情報通信技術を
活用した復旧・復興に向けて、第2次
補正予算案等に盛り込める提言等の
作成のため、再び議論を開始することと
しました。今回は、ICTを活用した復旧策について、
慶應大学教授、准教授からヒアリングを
行い、意見交換を行いました。

教授、准教授からは、以下の
内容を中心とした話をうかがいました。

・従来のインフラに加えてリダンダンシー(冗長化)等の必要性
・避難所にPC操作等を行えるなど、ITリテラシーを持つ人の配置などの必要性
・ICTの利活用により民間に物流を移していく必要性

・基盤整備
1)強靱かつ高速NWの構築 – 防災立国に向けた研究開発
2)新国土形成への貢献 – スマートグリッドの推進
・利用促進
1)クラウド社会の構築
2)IT利用環境の整備 – 情報格差の是正、情報リテラシー教育の充実
・生産・発信
1)コンテンツ生産拠点の整備 – 東北創造特区の設置
2)海外への情報発信の強化

私自身は、復興ももちろん必要不可欠で大切な
視点だと考えていますが、その前に日々の生活を
支えるインフラの復旧が何よりも大事であると考え
ています。

4月11?12日に岩手県を訪ねた際、それぞれの
市長・村長から、沿岸部の防災行政無線の拡声器
(スピーカー)が壊滅状態であることを伺いました。

一方、避難所では防災行政無線の拡声器から
流れる放送を聞いて、必死に逃げて助かった方の
声も伺いました。

とある自治体では、今も続く余震の津波警報の
放送や、日々の連絡に防災行政無線を活用
しているため、山間にあるスピーカーを沿岸部に
付け替えて臨時代用しているとのことでした。

例として防災行政無線を取り上げましたが、
日々の生活を支えるインフラの復旧は喫緊の
課題であり、概して財政力の弱い自治体が
甚大な被害を受けているため、これらの復旧に
国費を充てる必要性もしっかりと考えていかな
ければなりません。

(参考までに電話等の通信インフラは、各事業者
が持ち出しで復旧作業を行っていますが、防災
行政無線は各自治体にその整備が任されています。

防災行政無線には同報系とデジタル系が
ありますが、今回被害を受けたのは主に
同報系・アナログです。ちなみに、移行期限は
定められていないものの、国の方針で、防災
行政無線に関してもデジタルに移行することと
なっています。)

第1次補正予算でも措置される予定ですが、
完全復旧に向けて十分であるかどうかチェック
することも含め、復旧、そして復興について議論を
進めていきたいと考えています。

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