吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

経済産業委員会・環境委員会連合審査会

2023年5月24日

現在、経済産業委員会で審査中の「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案」(いわゆるGX脱炭素電源法案)に関し、環境委員会から連合審査会の申入れがあり、経済産業委員会として連合審査会受諾の議決を経て、経済産業委員会と環境委員会の連合審査会開会に至りました。

連合審査会の場合、法案が付託されている委員会の長が連合審査会の会議整理者となることが先例上明記されており、今回の連合審査会は、内閣官房主管のいわゆるGX脱炭素電源法案の付託先が経済産業委員会となっていることから、私が会議の整理を行いました。

そもそも、内閣官房主管のGX脱炭素電源法案は、昭和38年の「内閣提出法律案の整理について」において法案を束ねて国会に提出する場合の唯一の例示である「付託される常任委員会が同一であること」から外れた形で国会に提出されているものです。

何度も紹介しているところですが、GX脱炭素電源法案は5つの法案を束ねており、その所管は内閣府・環境省・経産省の3府省庁にまたがっています。束ねられたそれぞれの法案に対置する常任委員会としては、内閣委員会・環境委員会・経済産業委員会となるため、そもそも同一常任委員会には付託できないのです。

だからこそ、GX実行推進と銘打って内閣官房を主管として国会に提出されたものと推察しますが、であればこそ、せめて環境委員会との連合審査会や内閣委員会との連合審査会は行われるべき、もしくは法案が付託された経済産業委員会に環境大臣や内閣府特命担当大臣の出席を求めるしかないのです。

同一常任委員会に付託できない本法案(束ね法案)が国会に提出されてしまったことにより、このような問題が発生しているのです。

これは法案の内容ではなく、法案の賛否でもなく、与党か野党かの立場でもなく、立法府に身を置く一員として、8年間一貫して訴えてきたことです。

必要な束ね法案があることは否定しません。しかし、内閣が自ら定めた基準を逸脱する形での内閣提出法律案、つまり安易な束ね法案に関しては、下記の問題点を指摘し続けています。

〇束ね法案は国会審議の形骸化を招来すること。
〇束ね法案は国会議員の表決権を侵害すること。
〇束ね法案はどの法律がどのように改正されるか等が国民に分かりづらくなること。
〇束ね法案は適切な情報公開とならないこと。

国民の暮らしや安全に関わる法案であればこそ、法案の賛否以前に、内閣提出法律案のあるべき形を行政府側は追求してほしかったと立法府に身を置く一員として強く思います。

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