吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

総務部会

2021年2月17日

総務部会では、情報公開・個人情報保護の観点から自治体行政デジタル化の課題について、NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長である三木由希子氏からお話をうかがいました。

自治体の情報セキュリティの関係や課題については、たとえば、業務用端末の接続が限られているため、端末を別に購入し、別途wiーfiに接続してオンライン会議を行うような状況がある一方、メリットも存在することや、ツールを使えばうまくできること、進めていくこと自体は重要とのお話がありました。

また、デジタル化によって情報共有を容易にする反面、情報蓄積も容易にする点に留意が必要であるとの指摘がありました。つまり、どのように扱うかについてです。

デジタル社会の方向性は、デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針(2020年12月25日閣議決定)6頁に、何のためのデジタル化か、との記載があり「データが価値創造の源泉」であるデータをどう使うか、との記載があります。

個人データの利用・提供については、自身の個人情報がどのように集積されてどのように使われているかが分かることが重要です。

今後は、行政サービスの結果、個人データが蓄積されることになります。データの集積としてどう利用するか、されていくか。従来の個人情報保護法とは異なることになります。

蓄積されたデータは、本来の個人情報の利用目的ではない形として、民間や他機関で利活用されることにもなります。つまり、本来の個人情報というより、匿名化されたデータとなり、今後は集積と利活用をしやすくなる一方、個人情報のあり方にも留意が必要です。

自治体のデジタル化に伴う議論としては、個人情報の利活用とデータ基盤の標準化、プラットフォームの共通化がありますが、その前提として自治体にデータ主権があることが肝要である理由は、より弱い立場にある住民の情報を保持しているのは基礎自治体だからというお話が印象に残りました。

また、個人情報保護条例から全国共通ルールでの個人情報の取り扱いについて、行政機関個人情報保護法は、多くの自治体の個人情報保護条例に比べ、規律が弱いことを指摘されましたので、注意してみていきたいと思います。

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