20年前の記憶
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2001年後半(院の取材で同級生撮影)
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今から20年前の2001年4月4日、私は会社に勤務しながら大学院(博士前期課程)に入学した。
大学の学部は1999年3月に卒業、翌4月に会社に入社し、入社から3年目の春のことである。
当時の先輩社員の存在や上司の理解のおかげだったのであるが、今改めて振り返ると無謀だったとも思う。
今ほどリカレント教育が叫ばれているわけでもなく、社会人として働きながら大学院で学ぶ人がそこまで多いわけでもなく、ましてや会社に入社して間がなかったからである。
しかも、学部時代に日本育英会・第一種奨学金の貸与を受けており、それを返還しながらの通学で、もちろん自己啓発の一環としてだったため、仕事と学業の両立は色んな意味で大変だった。
私が大学院に進学するきっかけを作ってくれたのは、入社年次が少し上のMさんの存在が大きかった。
Mさんが自己啓発で大学院で学んでいたこと、そして仕事でも成果を上げていたこと、その姿を見て私も頑張ればできるんじゃないか、と思ったことから思い切って一歩踏み出したのである。
社会人になって間がなかったことから一般入学選考で臨んだが、約20年ぶりに当時の試験(小論文・英語)を引っ張り出して見てみたところ、約20年という時間の経過を痛感してしまったことは言うまでもなく・・。
そんなこんなで私が進学したのは、総合政策科学専攻の公共政策コース。
当時、会社での仕事は西日本全域の大学に対するシステム提案・営業であったことから、公共政策を体系的に学ぶことは業務にも活かせること、会社員である以上当然なのだが、当時の上司に業務最優先で勉強するとの条件で理解してもらったことはとても有り難いことだった。
理解してくれた当時の上司のためにも大学院進学後は仕事に一層まい進し、おかげさまで業務成績もかなり上げることができたのだが、とにかくとても忙しかった2年間でもあった。
社会人になって学び直すことの大切さ、おもしろさ、そして大変さを感じながら修士論文もどうにか仕上げたが、やはり私は恵まれていたと思う。
私が進学した大学院では大学院独自の奨学金制度があり、授業料半額相当の奨学金を受けられたこと、社会人院生のために土曜に講義を集中させていたことなどの環境にも恵まれたからである。
社会に出てから改めて学びたいと思ったとき、職があったこと、偶然にもロールモデルとなる先輩の存在があったこと、周りの理解を得られたこと、これらが揃ったからこそ私は社会人として学ぶことができたのであり、今もとても感謝している。
立法府の一員として活動するにあたり、当時、大学院で受けた公共政策論、行政管理論、公共選択論、政策評価論、行政計画論、公共経済論、立法過程論、法政策論等々、これらの講義は直接的・間接的に役に立っている。
仕事で最大のパフォーマンスを発揮しながら、他方、限られた時間で地道に勉強した2年間は、たくさんの発見に恵まれた2年間でもあった。
久々に当時とったノートを見ながら、おそるおそる修士論文でも見返してみようと思う。
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