2011年11月4日国会質疑録
災害対策特別委員会
平野防災担当大臣答弁、質疑模様
11月4日の災害対策特別委員会では、30分の
時間をいただき、防災担当大臣の所信的発言に
対する質疑に立ちました。
●主な質疑内容
臨時国会開会にあたり、大臣の所信的発言に
対する質疑のため、災害対策特別委員会が
開会されました。
これまで幾度となく質疑を重ねている消防
防災分野ですが、東日本大震災の教訓、
台風12号、15号等からの課題を踏まえ、
避難の在り方を中心に防災担当大臣の見解を
質しました。
なお、台風12号で被害が特に大きかった
地域には、災害対策特別委員として、被害
状況等の実情調査を行いました。
(1)大雨災害に対する事前の準備状況 [防災担当大臣]
1-1.大雨災害に対する事前の準備状況
1-2.土砂災害警戒区域の未指定に関する国の把握状況
(2)避難勧告・避難指示の在り方 [防災担当大臣]
2-1.避難勧告・避難指示等の発令主体の在り方
2-2.避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインの在り方
2-3.市町村の防災体制に関する国の把握状況
2-4.避難勧告・避難指示等の認知度
2-5.今後の計画に災害心理を考慮する必要性
2-6.避難訓練の在り方
(3)避難勧告・避難指示の情報伝達の在り方 [防災担当大臣]
3-1.防災行政無線の放送の在り方
3-2.防災拠点の代替施設の在り方
●概略
(1)について
避難勧告・避難指示の発令基準が策定出来ていない
理由や、風水害における警戒すべき区間や箇所が特定
されていない理由については、これまで何度も質疑で
取り上げてきていますが、設定の考え方、方法が分からない
というものが上位を占めている状況にあります。財政的措置を
含め、国が専門的見地に立って指導・助言する必要性、土砂
災害警戒区域の未指定に関する国の把握状況等について
防災担当大臣の見解を質しました。
(2)について
避難勧告等の発令主体の考え方、平成17年に策定された
「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」以降、
災害の態様が変化していることから見直しの必要性、市町村
における防災体制の国の把握状況等について、防災担当大臣
の認識を質しました。また、避難勧告等の認知度(正しく知って、
直ぐに行動を起こしてもらう必要性)、今後の計画に災害心理
(正常性バイアス)等を考慮する必要性、避難訓練の在り方等
についても、それぞれ今後の取り組みに反映されるよう確認を
行いました。
(3)について
避難勧告等の情報伝達の在り方として、避難行動に移して
頂くためには情報が適切に伝わることが必要不可欠です。
伝達方法で特に効果的なものとして、内閣府の調査では防災
行政無線が最多を占めています。東日本大震災でも、首長
判断によって命令口調で放送を行い、適切に避難誘導した
事例が報告されていることから、放送の在り方について検討
するべきと指摘しました。また、情報の伝達拠点ともなり得る
行政庁舎等の防災拠点が機能不全に陥らないよう代替施設
の在り方についても、現状と問題点を指摘しました。