2011年11月4日国会質疑録
災害対策特別委員会 議事録3/6
○吉川沙織君
今御答弁の中で、最終的に土砂災害が難しい、
それを自治体で判断できるようにするという
お話がございましたけれども、その市町村の
防災体制について伺いたいと思います。
発令基準についても、ハザードマップについても、
策定する主体は、今御答弁いただきましたとおり
市町村となります。現場の状況に最も精通して
いるのは市町村だから、市町村に任せる方が
実態に即した内容になるというのは理屈としては
理解できます。
では、実際に市町村の現場で防災担当職員が
どの程度いるのか、国は把握し、その上で体制
に問題ないと考えているのかどうか、これは問題
だと思います。
先日、当委員会でも現場視察を行い、台風12号で
大きな被害が出た那智勝浦町の防災担当者は
一人で、結果的に各所で同時多発的に被害が
発生して人手が足らず、態勢自体が後手だったと
振り返っています。
防災担当を専任ではなく兼務にせざるを
得ない自治体も少なくないと思われます。
市町村合併をかつて進めた際、合併を行えば
その分専門職員を配置できるようになるという
メリットを強調する向きもありましたが、それでは
実際に防災担当職員は充実しているのか、国は
市町村の防災体制について正しい現状把握が
できているのかどうか、大臣にお伺いします。
○国務大臣(平野達男君)
もう今、市町村も職員の数が随分減っておりまして、
その中で日常の業務をこなさなければならない、
そしてまた、来るべき災害等々にも備えなければ
ならない。
災害が起こった、発生しますと、これは市町村
連携でありますとか、あるいは国の職員もテック
フォース等々の派遣をして一定の支援を行うことは
できますが、今委員の御指摘は、どちらかといいますと、
その前の通常の防災体制の十分構築されているかと
いうことかと思います。
そういった市町村の状況も踏まえまして、できるだけ
国、県の方から分かりやすいガイドラインをまず提供
するということと、それから、こういった防災についての
様々な意識を高めるということ等含めまして、情報交換
をしっかりやるという場をこれからも、随時というよりも
これまで以上に持っていきながら、国、県、市町村との
連携をしっかり高めるという工夫は、これは必ず必要
だというふうに思っております。
○吉川沙織君
今お尋ねしましたのは、国として市町村の
防災体制、把握できているのかどうかという
問いだったんですけれども、それについては
いかがでしょうか。
○国務大臣(平野達男君)
市町村の防災体制については、必ずしも十分に
把握できているというふうな状況ではないという
ふうに思います。
そのことも含めまして、国、県、市町村との連携は
しっかり強めていかなければならないという認識で
ございます。
○吉川沙織君
県の場合であれば、それぞれ防災対策や危機
管理監といった役職の人が必ずいらっしゃいます
けれども、小さい自治体になればなるほど兼務
している実態が実情ではないかと思っています。
だからこそ、情報交換や連携を進めることも
もちろん必要ですけれども、国として、いつどこで
何どきどんな災害が起こるか分からない我が国
のことですから、それは国としてももう少し把握
する努力をしていただければと切に願います。
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