2012年3月29日国会質疑録
総務委員会
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質疑模様、川端総務大臣答弁
質疑模様、松本NHK会長答弁
3月29日の総務委員会では、20分の時間をいただき、
NHK平成24年度予算案について質疑に立ちました。
●主な質疑内容
東日本大震災を受け、災害に伴う報道と情報伝達の
在り方、現状と課題を中心にNHK会長、総務大臣の
見解を質しました。
(1)震災報道の課題と情報伝達の在り方 [NHK会長、総務大臣]
1-1.避難の呼びかけに命令調を使用することの他メディアへの影響
1-2.自治体で命令調の呼びかけを推進することについての見解
(2)災害時におけるネット配信活用判断基準の必要性 [NHK会長]
2-1.災害時におけるインターネットの活用判断基準の必要性
(3)災害時におけるラジオの役割と課題 [NHK専務理事]
3-1.ラジオの接触低下と難聴取に対する取り組み
(4)北朝鮮弾道ミサイル事案に伴う情報伝達 [NHK会長、総務大臣]
4-1.指定公共機関としてJアラートの情報活用・伝達方法
4-2.消防庁が運用するJアラートの作動確認、保守点検有無
(5)NHKの要員・組織体制 [NHK会長]
5-1.災害対応等含め公共放送を維持するための要員・組織体制の考え方
●概略
(1)について
東日本大震災後、震災に伴うメディア接触動向調査が
発表され、総括としてNHKへの信頼度が上昇したと
されています。ただ、震災に伴う報道の中で、課題等も
明らかになっていることも事実です。例えば、避難を
呼びかけるコメントについては、今後は避難の必要性や
切迫性が伝わるよう、断定調・命令調を取り入れること
とされていることから、NHK会長の見解を求めました。
また、自治体においても命令調の呼びかけを適宜使用
することについて、総務大臣の見解を質しました。
(2)について
東日本大震災では、発生20分後から中学生がNHK
総合テレビをインターネット動画配信サイトにアップし、
緊急措置として発生当日21時頃からNHKとしても、
番組のネット同時配信をしています。国民の生命・身体
を守る使命を持つ公共放送として、非常時にインター
ネットをどう活用するのか、予め議論する必要性について
NHK会長の見解を質しました。
(3)について
今回、改めてその役割を見直されたのはラジオで
あると言えます。ただ、克服しなければならない課題が
あるのも事実で、例えば、首都圏をはじめとした混信や
難聴対策、人工雑音対策等が必要であることから、
NHKの取り組みについて確認しました。
(4)について
2009年4月の北朝鮮ミサイル発射事案の際、国
からの情報伝達はエムネットが使用されていますが、
その際、NHKは情報受信から7秒で速報しています。
今回の事案ではJアラート、エムネット共に使用される
可能性に鑑み、武力攻撃事態法や災害対策基本法の
指定公共機関として、NHKは情報をどのように活用して
伝達するのかをNHK会長に見解を質しました。また、
Jアラートを所管する総務大臣に対しては、システムが
正常に作動しているか否か、さらに日頃の保守・点検に
ついて状況を確認しました。
(5)について
災害を始めとする様々な緊急事態に対応するためには一定
程度の要員と組織体制が不可欠との観点から、組織の効率化
と質の高い放送・サービスを両立させなければなりません。
NHKは、かつての体制から大幅に人員削減を行い、次期経営
計画においても更なる効率化を目指すこととしていますが、
公共放送を維持するため、何人の要員が必要で、どのような
組織体制が必要であると考えているのか、NHK会長の見解を
質しました。