2012年3月29日国会質疑録
総務委員会 議事録3/4
○吉川沙織君
先週、3月23日の参議院本会議におきまして、
北朝鮮による「人工衛星」の打ち上げ発表に
抗議し強く自制を求める決議が全会一致で
なされています。
その直後の災害対策特別委員会で、今回の
事案でこそ国から住民まで瞬時に緊急情報を
伝達可能な全国瞬時警報システム、Jアラートを
情報伝達手段として使うべきではないかと内閣
官房副長官に見解をお伺いし、極めて前向きに
検討している旨の答弁をいただいております。
同様の事案は今から3年前の平成21年4月にも
ございましたが、その際は、エムネットと呼ばれる
自治体や報道機関向けの一斉配信システムで
官邸からの情報を自治体や放送機関に発信が
なされ、NHKはこの情報を受信して7秒後には
速報したと伺っています。
今回、まだ検討中ではございますけれども、
Jアラート、エムネットともに使用される可能性が
高うございますが、武力攻撃事態法や災害対策
基本法の指定公共機関として、NHKはこれらの
情報をどのように活用して国民に情報を伝達する
御予定があるか、お聞かせください。
○参考人(松本正之君)
今、全国瞬時警報システム、Jアラートに
ついては、NHKも既に情報を受信できる
端末を設置しております。
また、Jアラートとともに、文字情報で国からの
情報を伝達する緊急情報ネットワークシステム、
エムネットの端末も設置しております。
今回、今お話ししたような北朝鮮の動向について、
NHKが、政府がJアラートを通じて情報を発信
されるということであれば、Jアラート、エムネット
からの情報あるいは様々な取材も踏まえて
総合的に判断して迅速かつ正確に報道に努めて
まいりたいというふうに思います。
○吉川沙織君
先ほどの震災後のアンケート調査結果でも、
NHKからの情報を頼りにし信頼している視聴者の
方多いものですから、今回の事案あるかどうかは
まだ分かりませんけれども、あった際には迅速かつ
正確に情報伝達をしていただければと思います。
今回の事案でJアラートが使用されるか否かに
つきましては、今も申し上げましたとおり、現時点では
検討中であるとされていますが、今回の事案に限らず、
Jアラートが送信する情報の中には、緊急地震速報
であったり津波警報であったりというものが含まれて
いますことから、衛星を使ってこれは住民の皆さんに
情報を伝達するというシステムですので、これらが
正常に常に作動しなければ意味を成さないということに
なります。
今回、北朝鮮から人工衛星と称した弾道ミサイルが
発射された場合、上空通過地域は沖縄の南西諸島
とされていますが、東京から遠く離れた地域において、
どのようにこれらのシステムが正常に作動しているか
というのを担保するのか、Jアラートを運用する総務省、
消防庁を所管する大臣に見解をお伺いします。
○国務大臣(川端達夫君)
従来から、この機器の適切な運用について通知を
しておりますほかに、平成22年からは、地方公共
団体の受信機の稼働状況を消防庁において把握
できるシステムが完成しております。
また、定期的に、機器の導通試験、あるいは防災
行政無線を自動起動させる放送試験を実施して
おりまして、適切な稼働について万全を期しております。
沖縄県では全ての市町村においてJアラートが
整備されており、現時点のところ、沖縄県内の
受信機は正常に稼働していることを確認しております。
○吉川沙織君
今回は、日付も時間も予告されていますので、
そこに合わせて整備をすることも可能ですけれども、
地震や津波、それから何らかの武力攻撃事態が
あったときは急に来るということになります。
ですから、日ごろの保守や点検も大事な観点
になると思いますが、それもされているという
認識で、大臣、よろしいでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君)
不断に行っておりますし、その部分で今回、
沖縄も改めて確認して正常であったという
ことでございます。
○吉川沙織君
沖縄県では全部、受信の端末、受信の整備は
あるということですけれども、実は、20秒で
情報を伝達しようとすれば、衛星から出てきた
情報を受信をして、そこから伝えるためには
市町村の防災行政無線を自動起動して警報を
鳴らすということになりますので、その防災行政
無線になると、実は100%では残念ながらない
というような状態もありますので、
地方自治行政、財政も所管する総務大臣、
これからも是非尽力をしていただければと思います。
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