国会事務局-その1
国民の代表による議論を通して得られた結論に基づき、国の将来を決定するのが「議会制民主主義」です。
「議会制民主主義」は所与のものではなく、数えきれないほどの多くの先人が、その実現を目指して奔走した結果、勝ち取ってきたものです。
そして、国会法や議院規則はもちろん、先例はこれまでの議事運営の積み重ね、議会の先人たる諸先輩の知恵の結果ですから、これらを十分に尊重しながら、「議会制民主主義」を体現していかねばなりません。
国会事務局は、この「議会制民主主義」を支えることを使命としており、運営面から本会議・委員会をサポートする会議運営部門、内容面からサポートする調査部門、院の活動を多角的にサポートする総務部門の3部門で成り立っています。
それぞれの機能を最大限発揮し、また相互に連携することにより、院及び議員の活動を補佐し、公正かつ円滑な議会運営、充実した審議の実現を図ることを通して、「議会制民主主義」を支えるという使命を、国会事務局は果たしているのです。
かつて、議長や委員長の権限の下に明確に位置づけられていた国会事務局の補佐機能は、会派との直接的な関係の色合いが濃くなる中で、その中立性の在り方が問われる場面が増えてきたことは否めない側面です。
だからこそ、国会に身を置く者は、ひとりひとりが議会人としての矜持を持ち、法規・先例等に則り、議員に対し的確な情報提供を行うこと、そして何より大切なのは不偏不党の立場で職務を行うこと、これこそが「議会制民主主義」を守るために、今、求められていると痛感しています。
色々見えてくると、その分、あえて黙っていることも増えますが、実は知っていたり、見えていたりすることが意外と多いんですよね・・。
以前も書きましたが、どんな局面に立たされようとも、私は議会人としての矜持を持っていたいと思います。
