今回の総務部会は、ＮＨＫ決算（平成28年度～令和元年度）について、ＮＨＫ、総務省、日放労、それぞれからヒアリングを行いました。

総務省からは、ＮＨＫ各年度の業務報告書（ＮＨＫ決算）に付する総務大臣意見が提出されていることから、各年度のポイントについて説明を聴取しました。

たとえば、収支予算を上回る事業収支差金、赤字からプラスになっていること。「業務」「受信料」「ガバナンス」の三位一体の改革の検討を進めること。受信料のあり方について引き続き検討することなどです。

特に、令和元年度決算については、衛星付加受信料をはじめ、コロナ禍における受信料のあり方について検討することが特徴的な点として説明されました。

日放労からは、３か年の経営計画を策定した後、根幹に関わる計画修正が安易に行われてしまったことにより、経営の自立性への不安を抱かせる状況になっていることや経営の見通しを立てる必要性について説明がありました。

ＮＨＫは、公共放送から公共メディアへの進化を掲げており、総務委員会でこの点については何度も指摘してきました。

しかしながら、その実像は見えず「放送をインターネット上に展開するもの」という動きしかないこと、ビジョンが見えるような成果を直近６年間で作り出せなかったことについて指摘があり、その通りだと感じました。

改革の先にあるビジョンの必要性と、自立的な経営の確立についての視点から、今後もＮＨＫの動向を見ていきたいと考えます。