緊急事態宣言やまん延防止等重点措置にかかる国会報告のための議院運営委員会が、先週に引き続き開会されました。

今回は、「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の区域変更に関する件」として開会されましたが、朝７時からの基本的対処方針分科会に諮問された当初案は、５県に対する「まん延防止等重点措置」の適用だけでしたので、北海道、岡山県、広島県の３道県に対する緊急事態宣言の発出は当初案が退けられたことを意味します。

５月14日朝の基本的対処方針分科会は、朝７時から予定の９時を過ぎて９時25分まで開会されたとのことですが、この間の議論で政府が示した案が退けられたことになります。

よって、今回の議運委冒頭での大臣の報告は特に留意していましたが、このようなくだりになっていました。

「～案で、分科会にお諮りしたところですが、変異株の影響により、今後も感染拡大が想定されることから、緊急事態宣言の対象とすべきとの強いご意見をいただき、当初の諮問を取り下げて新たな諮問を行った上で、ご了解をいただいた」

さらに、前回から報告で改善されていますが、分科会で実際に行われた議論の何点かについての報告もありました。

分科会専門家の強い懸念は、これまでの分科会議事録からも明らかでしたので、専門家の意見を受けて、最終判断をした政府対策本部長＝総理にはぜひ出席をいただきたかったところです。

今回の議運委では、自民党の山下理事から良い指摘がありました。現内閣が発足して以降、緊急事態やまん延防止等重点措置の発令や解除、対象地域の変更は計13回であること。うち８回が金曜の決定であること、さらに今回含めて直近５回が金曜。

特に今回は金曜夜の政府対策本部で決定し、翌々日の日曜からの発出であること。事業者や自治体、関係者が週末の１日で対応を終える必要性等と改善について大臣に見解を質しており、まとまった質疑時間は望めなくとも、国会報告は大事だと改めて思った次第です。