理事会再開
議会制民主主義においては、プロセスや手続が極めて重要であるというのが私の一貫した考えであり、思いであり、参議院に議席を預けていただいて以降、ずっと大事にしてきた姿勢でもある。
10月24日(月)夜、経済財政担当相が突然辞任した。
翌25日(火)は、一連の予算委員会を終え、参議院の常任委員会の定例日で条件がととのっている委員会においては各大臣の所信的挨拶聴取が予定されていた。
参議院においては、当該担当相を抱える内閣委員会の開会が困難であることは自明の理であったが、それ以外はどうなるのか、そしてそれ以降はどうなるのか、といった問題が発生することとなった。
ただ、私自身これまでの15年間で経験してきた大臣辞任等の例からして、原則、当該委員会以外は粛々と開会すべきが筋であり、結果として25日(火)は予定どおり開会し、大臣の所信的挨拶聴取を行った。
しかしながら、辞任した経済財政担当相のこれまでの国会答弁内容や辞任したタイミング等、政府与党として何らかの姿勢を示していただくことも必要であり、所信的挨拶に対する質疑の日程は、25日(火)委員会前に開会した9時50分の理事会で決めることはできなかった。
9時50分の時点においては、理事会を構成する各会派で次の委員会セットは難しいことで合意したからである。
ただ、所信的挨拶を聴取する以上、これに対する質疑を行う必要があり、国会日程も勘案すると当該大臣辞任に対する政府与党の姿勢は遠からず示されるはずと考え、理事会を構成する皆様にご理解をいただき、私は委員長として理事会を休憩することとした。
内閣委員会は辞任した大臣を抱えていたため取りやめ、文科委員会は当該大臣辞任前にすでに次回委員会をセットしてしまっていたがため、この2委員会は例外とするが、当日開会された他の委員会はすべて委員会散会後、理事会も散会していたが、経産委員会は理事会休憩となった。
理由としては、理事会再開の余地を残したかったこと、皆で集まって協議し合意することを大事にしたかったからである。
もちろん、おおよそ次回委員会は27日(木)か1日(火)しかないという日程感は誰しも持っており、その方向性は当日開会された各委の理事会で共有されるであろうことも承知していたが、かといって、理事会や理事懇談会を開かないまま持ち回りで次回委員会をセットするということを私は極力避けたかった。
与野党第一会派の理事間で合意して、あとは委員長一任というのも理解はするが、皆で集まって協議し、同じ場所で合意内容を確認することはとても大事なことであると考えているし、そうでなければ理事会も理事懇談会も一層形骸化することにつながっていくのではないだろうか。
また、持ち回るという行為は、ないとは思うが、もしかしたら確認事項の理解にそれぞれズレが生じ、取り返しのつかないことになるかもしれず、そうなると事務局の負担にもなりかねない。
結果として、25日(火)は、経産委員会理事会のみ16時30分に再開し、27日(木)の委員会を皆で協議し、当日の課題(副大臣の欠席等)も共有したうえで、セットすることができた。
理事、オブザーバーの皆様には理事会最優先の日程にしていただき、心から感謝している。また、皆で決めることができて良かったという言葉までいただき、本当にありがたかった。
議会制民主主義は、その実現にはとかく時間や手間がかかるものかもしれないが、自身がかかわっている間は、ちょっとしたことであってもプロセスや手続、協議や合意といったものをでき得る限り大切にしていきたいと思う。
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