2009年4月20日国会質疑録
決算委員会議事録-6/6
○吉川沙織君
若年者雇用対策は、今後の日本社会、経済を展望した
ときに非常に重要な政策分野であることに相違はありません。
しかしながら、今まで申し上げましたとおり、その事業数の
多さや類似性など、これら事業を本当に必要としている若者に
対して政治の光が当たっているのか、手を差し伸べられているのか
という点で疑問を抱かざるを得ません。
若年者雇用対策事業をある程度分かりやすく一元化する必要性、
そして今申し上げましたとおり、委託先のみが潤うような構図の撤回、
企業を含めた社会構造全体の変革を促す必要性があると思います。
私、初めて国会で質問に立たせていただいたとき、
舛添厚生労働大臣と若年者雇用対策でこんなやり取りを
させていただきました。
大臣は御答弁で、
「例えば別の例ですけれども、心身障害者の雇用の比率を
きちんとやりなさい、クオータ制ですね、例えば女性の雇用比率を
きちんとやりなさい、そういう中で、例えば目標として、何人以上の
従業員がいる会社は非正規雇用を正規雇用にする率を何%にしろと、
そういうことが検討できるかもしれません。これも真摯に検討して、
できることがあれば実現したいと思います。」
と答弁なさいましたが、このことについて検討されたかどうかだけで
構いませんので、お願いします。
○国務大臣(舛添要一君)
検討はしましたけども、受ける側からすると、義務よりも
インセンティブ、つまり氷河期の方を1人採用したら
100万とか50万、こちらの方がはるかに、むちよりもあめと
いうんですかね、そういうインセンティブの方へ、規制よりは
いいということでございましたので、そういう方向で今進めております。
○吉川沙織君
今、非正規の若い世代を中小企業で100万円、大企業で50万円
ということをおっしゃったんだと思いますが、結局、今の企業というのは
職業能力が形成されていない非正規の若い人を正規の社員として
雇い入れることに非常に憶病になっていると思います。
それは、やっぱり100万、50万もらったからといって一生の
生涯賃金を払うだけのリスクを負わなければならないということに
起因するものだと思いますが、やっぱり企業にある程度の義務付けを
行うなど実効ある政策を打たなければ、いつまでたっても根本的な
状況の改善は難しいと思います。
若い世代が明日に夢や希望を持てる社会をつくるのは
政治の役割だと、私強く思っています。だからこそ大臣が
先頭に立って、与野党関係なくこの問題を真正面からとらえて、
真に有効な若年者雇用対策を推進しなければなりません。
若い人だけに原因を押し付けるのではなく、このような社会を
つくってきたのは新自由主義に基づくこれまでの、今までの動向が
根本にあるはずですから、若い人に光が当たるようなそういう政治を
大臣、先頭になってやっていただきたいということを心より申し上げて、
私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。